美しいひと Vol.4

遊び慣れた男から一夜の誘い。「抱かれてもいい」と女に思わせた、彼の一言とは

平塚くんとの接点


結局、私は花音に隠れ、俊介と密会を繰り返すようになった。

しかし何度夜を共にしても、彼から「好きだ」とか「付き合おう」とかいう類の言葉は出てこない。

別に私だって、最初からそんなことを期待してはいなかった。

私が好きなのは昔も今も平塚くんだけだし、俊介に求めることといえば、私を美しい女として崇め、本能のままに求めてもらうこと。それだけ、のつもりだった。

しかし、体を許してしまうと、心まで持って行かれるのが女の性だ。

いつの間にか完全に依存している自分に気がついてしまったとき、俊介に“愛されていない”という事実は、私の心をじりじりとすり減らしていった。

大学時代の親友・大山恵美から久しぶりに連絡があったのは、そんな矢先だった。


「麗華!久しぶりだねぇ」

仕事帰りに待ち合わせた『bills 銀座』に、恵美は随分と地味なパンツスーツで現れた。

−こういう格好が似合うのは、美人だけなのよね。

私は久しぶりに会う親友に、心の中でそんな品評をする。

黒のジャケットもパンツも美しい女が着れば洗練......


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