気まずい再会
「覚えてくれてたんだ!返信くれないから、すっかり忘れられたのかと思っていたよ!」
そう言えば食事会のあと、アキラからLINEがきていたことを思い出す。あの時と変わらないアキラの軽いノリ。それに対し、陽平は無表情で全く何を考えているか読めなかった。
―気まずいな…
そう思っていた矢先、アキラに仕事の電話がかかってきてしまい、陽平と二人で取り残されてしまった。
急に二人きりになり、不自然な沈黙が訪れる。結衣は一応気をつかって、陽平にあれこれと質問を投げかけたが、彼から返ってくるのは、「うん」とか素っ気ない言葉ばかりだった。
―この人、私と会話する気ないんだ…
結衣が気を遣って会話を持たせようとするのを止めると、陽平が突然、その形の良い唇を薄く開いて言った。
「今日は一人?男の人と一緒じゃないの?」
「…一人ですけど…?」
―いきなり話し出したと思ったら。しかもこれって嫌味…!?
いつの間にか、時刻は23時を過ぎようとしている。結衣はちょうどいい頃あいだと思い、帰ろうと立ちあがった。
すると「待って」と言う陽平の言葉とともに、結衣の目元に艶かしい視線を感じた。彼が“あの目”で、こちらをじっと見つめていたのだ。
「…何ですか?」
思わず訝しげに、そう尋ねた。その声にハッとした陽平は、少しきまり悪そうに視線を落とす。
「あ、ごめん。…なんかちょっと…その、目が色っぽくて…。つい見とれちゃって…」
先ほどたっぷりつけたマスカラの効果だろうか。陽平からそんな言葉が聞けると思っていなかった結衣は、急に恥ずかしくなった。
「さっき買ったマスカラのおかげかな…?これね、保湿成分のトリュフエキスとオイルが入ってるって知って、思わず買っちゃったの。トリュフってね、本当に万能なの。料理に少し添えるだけで、存在感を出しながらも上手く調和して、たちまち高級感を増す不思議な食材になる。それが美容にまで良いなんて、すごいと思わない?」
一気にそうまくし立てると、陽平は驚いたようにポカンとしていた。
「しまった…。こんな話されても、困るよね…」
すると意外なことに陽平が「フハッ」と吹き出すように笑い声をあげた。
「結衣ちゃんって…なんか…面白いね。前回となんか印象が違うよ。…正直、ただ男に奢られたいだけの女の子かと思っていたけど…」
陽平の言葉に、結衣は少しムキになる。
「私は、美味しいものが大好きなの。私の理想は、好きな人とも一緒に美味しいね、って共有すること」
強く言い返す結衣に対し、陽平はゆっくりとワイングラスを傾け、そして穏やかに返した。
「うん、そうなのかもね。少なくとも、結衣ちゃんのトリュフ愛は伝わってきたよ」
その親しみのある柔らかい笑顔に、結衣の目は捕らえられたように離せない。
「良かったら今度、ご飯でもどうかな?…でも俺、トリュフが美味しいお店って分からないけど…」
いつもは大抵男たちが意気揚々と店選びをしてくれる。こんな風に堂々と「分からない」という男とのデートは論外だった。
しかし彼からの誘いを、無下にはしたくない。
結衣は一度大きく息を吸い、呼吸を整える。そして調子を取り戻そうと、ニッコリと微笑んだ。
「最高のトリュフが食べられるお店なら、特別に教えてあげてもいいけど…」
―Fin.
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