メデューサビームを出す女
愛美の変化は、よく観察すれば、きっと誰でも気づけるだろう。
他の女の子が話している間にグイグイと割り込んできたり、バチェラー・小柳津さんの見えない所で女同士火花を飛ばしたり。
時間が経つにつれ、彼女の中で嫉妬心に火がついたようだ。
そしてゆるふわ系女子と勃発したバトル。その時の愛美の顔は、風神雷神よろしく険しい顔で、子供であれば泣きだしてしまうレベルの迫力があった。
生まれながらの“モテ”に恵まれてきたバチェラー・小柳津さんは、きっと気がついてしまったのだろう。彼女の本質に。
ひと言で言うならば、怖いのだ。
「なんていうか、愛美ちゃんにそうやって見つめられると、蛇に睨まれた蛙の気分になるというか…」
龍平が言葉を濁していると、愛美はカッと目を見開き、驚いたような顔を向けてきた。
「なんで?私、一生懸命、必死なだけなのに、それが悪いって言うんですか?」
愛美の目は、大きく見開かれた。真っ直ぐで力強い彼女にギロリと睨まれると、物怖じしてしまう。
蛇どころか、まるでメデューサに見つめられた気持ちになってきた。
メデューサに睨まれた人間は、石にされてしまい身動きが取れなくなってしまう。
だから石にされてしまわないように、自然とメデューサを見ないようにする。そうして、向き合ってコミュニケーションをとることを拒否するようになるものだ。
きっとこれまでも愛美は、男性から向き合うことを拒否されたことがあるのではないだろうか。
「メデューサなんて…ひどい!じゃあ私、どうすればいいんですか!?」
そう言って龍平を睨みつける彼女は、やはり怖い。だが、ここは彼女のために、と龍平は声を震わせながら続ける。
「メデューサへの対処法としてよくあるのが、鏡を見せて自分を石化させてしまうこと。昔から言うでしょう?”人は自分を映す鏡”って」
男性に出したメデューサビームは、やがて自分に跳ね返り、自分自身の動きを不自由なものにしてしまうもの。
女性に限らず、男性だって、「怖さ」を前面に押し出した方が良い場面なんてそうそうない。
賢い女性ほど、円滑なコミュニケーションを重視する。それに伴い、仕事でも成果をだして年収が上がり、良い結婚相手にも恵まれて物質的にも豊かな生活を手に入れる可能性も高くなる。
そうすると、生涯で自由に使えるお金も数千万円レベルで変わってくるのではないかとさえ、龍平は考えている。
幸せを掴んで賢く生きたいのなら、怒るのではなく、理解しようと努力すること。
それが自然とできるようになれば、きっと愛美にも幸せが訪れるだろう。
彼女の日常が笑顔で溢れることを、龍平はひっそりと願うばかりであった。
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■番組概要
番組名:『バチェラー・ジャパン シーズン2』
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放送開始日:5/25(金)~
*毎週金曜日公開。
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