女に嫌われる女
「そう言えば、バチェラーに出ていた他の共演者の子とかと今でも会ったりするの?」
元彼の話題から、龍平は別の話題に変えようと試みる。しかし、次の回答で歩の価値はガタ落ちしたのだ。
「全然ですよぉ。みんな、私のこと嫌いみたいで」
眉毛をハの字にし、またもやぷくぅっと唇を膨らませて困り顔で龍平を見つめる歩。
その時に、龍平は悟った。
この食事の最初はこの仕草も可愛く見えていたが、今となってはこの顔に全ての原因があるのだ、と。
「もしかして、歩ちゃんって同性から嫌われちゃうタイプ?」
「あ〜龍平さんヒドイ♡そんなハッキリ言わなくてもいいじゃないですかぁ」
両手をグーにし、口の前に持ってきて “エヘっ”と笑う歩。
歩が最後の最後で選ばれなかった理由。
それは、同性からの支持を得られなかったことにあるのではないだろうか。
彼女にするだけなら気にならないのかもしれない。しかし結婚となると、話は別である。
仕事関係のビジネスミーティングで夫婦同席の機会もある。そして余計なお節介かもしれないが、子供が生まれたらママ友との交流もある。
そういった時に同性からの支持を得られない女性は夫の評価も下げかねないし、子供も可哀想だと思ってしまう。
『バチェラー・ジャパン』に出演するような社会的ステータスがある男性ならば、尚更だろう。相手の女性には異性からの評価だけでなく、同性からの評価も大事なのだ。
結婚は恋愛と違って、二人だけの世界ではいられない。オフィシャルな関係となるからだ。
歩がここまで同性に嫌われる理由は、この中途半端なぶりっ子だろう。
歩は知らないのだ。どうせぶりっ子をするのなら、とことんやらなければならないことを。
誰が見ても、それが彼女の「素の姿」なのだと、納得させるくらい徹底するべきなのである。
中途半端だから見破られ、嫌われてしまう。
わざわざ、同性から嫌われている女性を選ぶ男なんて、滅多にいない。
だが、その中途半端なところが、悪になりきれない彼女のピュアな部分を表しているとも取れる。
歩は、とても可愛らしくて素直な女性である。実際に話していると、ついついこちらが笑顔になってしまうような明るさと優しさも持ち合わせている。
だからこそ、歩がもっと性格が悪くて、男女ともに上手に転がせるような腹黒さを持ち合わせていたら、女性からの評価は変わったのかもしれない。
「歩ちゃんの場合、素直すぎるんだろうなぁ『バチェラー・ジャパン シーズン2』でも見て、女性たちがどこを値踏みされているか勉強したら?」
龍平は、目の前で可愛らしく微笑む歩に優しくアドバイスした。
徹底的なぶりっ子ならば、上等だ。
ーただ、中途半端なアヒル口はほどほどに。
龍平は大きく息を吐きながら、歩に向かって心の中で呟いた。
▶︎NEXT:次回の番外編は6月15日配信予定。
次は、『バチェラー・ジャパン シーズン2』に出演している、ある女性が登場!彼女のネブまれポイントを暴く。
多くの「ネブまれ女」たちが登場する『バチェラー・ジャパン シーズン2』はこちらから!番組を見て、バチェラー女子たちのネブミポイントを探そう!
■番組概要
番組名:『バチェラー・ジャパン シーズン2』
公式HPはこちら!
放送開始日:5/25(金)~
*第1弾の放送は、エピソード1~5までを一挙公開。
*6話以降のエピソードは、1話ごとに毎週金曜日公開。
《ご参考》第一弾となる『バチェラー・ジャパン』はこちら!