通な人はもっている 5.住宅街の粋なすし処 Vol.1

イチカワ

いちかわ

住宅街でも強気 旬のネタが自信に

左.手前から鹿児島出水の鯵、対馬産の穴子、伊勢の大アサリの握り。写真の料理はいずれも¥16,000のおまかせコースから。握りは常時11~12貫と満足のいく内容

右.白尼鯛のポン酢ジュレがけ。脂ののった尼鯛は叩き風にサッと炙ってある

「騒がしい繁華街は好きではないんです。だから(自分で)店を始めるときは静かな住宅街がいいと思っていました」とは店主の市川克海氏。京都の名料亭で7年間も修業を積みながら、ひとりでできる仕事をしたいと鮨の世界に転身。東京の某名店で鮨の基礎を学んだあと、今年の2月、晴れて上野毛に『いちかわ』の暖簾を掲げた。

おまかせコース1万6000円の設定は、住宅街の鮨店としてはかなり強気。そのぶん、客に出すつまみやにぎりのハードルは高くなる。だが、あえてその値段を貫いたのは「素材の質を落としたくなかった」から。その思いは、毎朝6時には築地まで足を運び、少しでも上質な食材を仕入れようとする姿勢にも現れている。

ネタへのこだわりは?の問いの答えは「旬のネタ」。旬でなければ鮨屋の看板である鮪にしても本鮪に固執せず、その時々でもっとも質の良い食材を使うことを旨としている。軽く炙った白しろ尼あま鯛だいをポン酢ジュレで食べさせたり、西京漬けにしたのどぐろの小丼仕立てなど、割烹での経験を生かした一品も楽しみだ。都心に出るのは億劫。地元で個性的かつ正統派の鮨を食べられたら……。そんな願いに応えてくれる1軒だ。


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