長年あいれるお店が多い麻布十番。それ故に、新店への評価の目は他の街より厳しい。だからこそ、この街で話題になっている新店は真の実力派ってこと。
ここ『Courage』 は麻布十番の艶やかさを体現したようなレストランだ。
妖艶&唯一無比な空間で高感度なフュージョンを
『Courage』
和洋中のジャンルを問わず、都内屈指の人気の飲食店がひしめくエリア、麻布十番。この激戦区に今年3月オープンし、早くも通な大人の間で話題になっているのが、『Courage』だ。
高級住宅街に差し掛かる路地裏にあるこの店は、外観からして、只者ではない雰囲気。エントランスから敷地の奥に向けて揺らめく水面。店名を華やかに彩った看板は、気鋭のアーティストが描き下ろしたポップアートだ。
そして、店内に足を踏み入れれば、そこは深紅に彩られたグラマラスな空間。非日常的な空気感に満ちている。
さらには、スマートな装いとソフトな物腰で出迎えてくれるディレクターの相澤ジーノ氏が百戦錬磨のツワモノ感を放ち「この人に委ねれば今夜のディナーはすべてうまく行く」、そんな気持ちにさせられる。
それもそのはず、〝小さな劇場〞とも称される広尾のイタリア料理店『イル・テアトリーノ・ダ・サローネ』や、『81』ではサービスを担当し、京都の名店『下鴨茶寮』の東京進出の際に尽力した後、独立。
豊富な経験を活かして、自身がゼロから手がける店を開いたのだ。
麻布十番を選んだのは、サービスマンの仕事を通じて関係を培った各界で活躍する人たちは、このエリアで夜を楽しむことがやはり多い、というのが大きな理由だという。
また約10年前、この場所にあったレストランが一世を風靡した時期があり、その頃を知るゲストが『Courage』を訪れると「ここって、あの店があった場所!? 懐かしい!」と盛り上がることもしばしばだとか。
2018年を生きる感度の高いアッパーな大人向けの店を作るにあたり、掲げたコンセプトは〝レストラン×ファッション×アート”。
食のみならず五感で楽しめる空間を、という思いを込めて『Courage』を作り上げたという。
だから、思いっきりドレスアップしても浮かない。どころか、普段ならちょっと臆してしまいそうな華やかな装いが映えるから、隙なくキメるべき。
特別な日に訪れるのにこれほど相応しい店は昨今貴重だ。