婚活は、ビジネススクールで!? Vol.4

「効率重視で結婚・出産を済ませたい!」異例の早さで出世を果たした、イマドキの27歳女の考え方

ちょうど1時間後、由利はホテルを出て、急ぎ足で地下鉄に向かっていた。

―今日の人は悪くなかったけど…。とりあえず今の条件で、10人まで会ってみよう。

以前本で読んだ“出会いの法則”によると、最適な人を選ぶためには、10人の36.8%、つまり3人目までは見送り、4人目以降に出会う人で、過去と比べて一番良い人を選ぶのがベストらしい。

そうであれば、今日出会った3人目の彼はピンと来なかったし、ひとまず見送るのが良いだろう。システムにログインし、手早く断りのメールを送った。

スペックは申し分ない。妥協しないで記入した項目について、すべて余裕でクリアしている。さすがにハイクラスと謳っているだけのことはあると思った。

―でも、年収とか、身長とか、学歴とかって、実はどれも妥協できるのよね…。

今日の相手は、由利がどうしても妥協できない“共働き”についての考え方に差があったのだ。

由利が、育児休業から復帰したら家事はある程度外注し、必要がある時はシッターさんを雇って今までと同じように働きたいと言うと、相手は笑いながら首を傾げた。

―分かってくれると思ったんだけどなぁ。まぁ引き続き頑張ろう。

由利は部屋に戻ると、”個性”のない婚活服を脱ぎ捨て、シルクリネンのシンプルな黒いワンピースに着替えた。

漆黒の髪を軽くまとめて、姿見に移った自分を確認する。仕上げに最近のお気に入りであるCHICCAの赤リップを唇に塗り、午後からの授業に向かった。


学校に着いて教室を見渡すと、右端の後方の席に、同期の事務職咲良が既に座っていた。由利は手を振って挨拶すると、反対側の最前列に座った。

敢えて知り合いを避けるのは、授業やグループワークで多くを得るため、あとは最近気になっている関尚之と同じグループになるためであった。

由利は......


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