直球一辺倒ではなく、時に変化球を織り交ぜることで相手を翻弄する。これは、ビジネスにも恋愛にも、そしてファッションにも通ずるセオリーだ。
コーディネートのどこかに敢えてハズしのアイテムを入れる。
すると、装いに抜け感が生まれて、かえってその人の洒脱さが浮き彫りになり、一目置かれる。
逆に、頭のてっぺんから足先まですべてが完璧すぎると「頑張ってお洒落してきました」感が否めず、「面白味のない人」というありがたくないレッテルを貼られかねない。
スーツの上に羽織るアウターなら、カシミアのコートをチョイスするのがエグゼクティブな男の定石かもしれないが、これからの季節、毎日のように登板するアイテムがいつもソレでは味気ないというものだ。
ならば、とご提案するのがアウトドアブランドを活用するというテクニック。
ならば、とご提案するのがアウトドアブランドを活用するというテクニック。こちらのコートは、一見、正統派のビジネスコートのようで、その実、クライミングウェアで知られる「アークテリクス」のもの。
こうしたハズしこそが、諸兄のセンスや通人ぶりをそこはかとなく薫らせることになる。たかがコート、されどコート。その一着は実に雄弁なのである。
【DATA】
ゴアテックスコート¥60,000〈アークテリクス/アークテリクス コールセンター/アメア スポーツ ジャパン TEL:03-6631-0833〉、スーツ¥75,000〈ユナイテッドアローズ〉、タイ¥14,000〈ニッキー/ともにユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店 TEL:03-5772-5501〉、シャツ¥22,000〈マリア サンタンジェロ/ビームス ハウス 丸の内 TEL:03-5220-8686〉
■クレジット
Photos/Yuji Fukuhara@eight peace, Styling/Nobutaka Kobayashi, Hair&Make-up/Kie Kiyohara@beautydirection, Text/Mio Amari
今月の舞台は『カノビアーノ』
今年5月、代官山からホテル雅叙園東京に移転したイタリアン。シェフ、植竹隆政氏は日本における自然派イタリアンの第一人者としても知られる。広々とした店内の開放感も魅力だ。
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