にゃんにゃんOL物語 Vol.15

幸せって何ですか?永遠に上を見続けるにゃんにゃんOLは、たとえ結婚できても変わらない

定時帰りの、腰掛けOLたち。

”安定”という鎧を手に入れた彼女たちは保守的で、誰かが幸せにしてくれるのを待っている。

丸の内の大手損保会社に勤める愛華(26)も、その一人。典型的な腰掛けOLである彼女には、実はこんなあだ名がある。

“にゃんにゃんOL”、と。

そんな愛華に対して檄を飛ばしてきた元OLのアリサ(29)だったが、遂に愛華は念願の商社マンの彼・和樹と結婚へと駒を進めた。


遠くで、ウェディングベルが鳴っている。

両親をはじめ、同僚に、アリサさん。新婦側の列席者は、悪くない顔ぶれ。

新郎側の方に目をやる。和樹さんの商社の同僚や、大学時代の先輩、後輩。こちらも悪くない。いや、中々の粒ぞろいかもしれない。

独身の同期たちに、結婚式の招待状を送る際にこう付け加えた。


“新郎側、結構いい人多いから、チャンスかもよ”、と。


今まで言われ続けてきた言葉を、今度は言える立場になった。

和樹さんから貰った婚約指輪は、SNSでよく見るような、憧れだったハリー・ウィンストンでもなければ、1.5カラットもない。

だけど、私は幸せだった。

これで、“一抜けた”と心底安心し、幸福感と充実感、そしてちょっぴり優越感に浸りながら、私は女の子が一生で一度は着たいと夢見るウェディングドレスを着ている。

無事に“商社マンの奥さん”という地位を手に入れ、これで一生安泰。そう信じていた。

まさかこんな未来が待ち受けているなんて、この時の私は全く想像していなかった。

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