私たち、騙された? Vol.2

私たち、騙された?:年功序列はまだ消えない。雑務を押しつける、40代"お姉さま"の超えられない壁

“上品な商社OL”になれると信じ切った説明会


美貴が初めて由美子さんに会ったのは、就職活動中に参加した説明会だ。

楚々とした美人の代表格で「上品な商社OL」を体現していた由美子さん。シンプルだが上質さを感じられる装いで、学生の憧れの眼差しを集めていた。

美貴は、彼女のような女性になりたくて商社に入ったと言っても過言ではない。

しかし、現実はそんなに甘くない。

あれから5年経った今、30代後半に差しかかった由美子さんは、すっかり“お姉さま”仲間に足を踏み入れている。

由美子さんと出会った説明会のことを、美貴は鮮明に覚えている。会社で一番大きいホールで開催され、1度に200人ほどの学生が参加していた。

説明会の予約は抽選と言われていたが、実は慶應の学生は優遇されるとかで、美貴はすんなりと参加できた。

皆黒のリクルートスーツに身を包み、代わる代わる登場する社員の話を熱心に聞き、内容を理解した気になりながら一心不乱にメモを取っていた。

正直、内容はよく分からなかった。

だが、海外向けビジネスのダイナミックさや、女性社員の話す仕事内容の充実度を感じ、「私の進む道はこれだ」と確信した。

説明会の帰りには大学の友人達と合流し、自分たちが感じた商社の魅力や将来のイメージ像について語り合ったものだ。

―自分たちの選択は間違っていない。

あの会場の熱気の中、美貴たちは自分の進もうとしている道が間違っていないことを確信したのだ。



就職活動中、美貴には自分とは正反対のタイプの彼氏・タクヤがいた。

タクヤは大学のテニスサークルの同期で、周りを笑わせるようなお調子者なところや積極的なアプローチに心惹かれ、交際が始まった。


そんなタクヤとは、社会人になる直前、大学4年生の終わりに美貴から別れを切り出した。

タクヤは名古屋の進学校出身だが、努力家というよりは天才肌タイプだった。就職先にもあまりこだわりがなく、インターンをしていた渋谷のベンチャー企業への入社をすんなりと決めた。

当時、サークル同期の多くが大企業への入社を決める中、将来どうなるかもわからないベンチャーに入社するというお気楽な彼との溝が徐々に深まり、破局に至った。

―ベンチャー企業で働く彼との将来が考えられない。

できれば彼氏にも、安定した会社に就職して欲しいというのが、美貴の本音だった。その後考え方の違いからタクヤと別れ、社会人になってから食事会で出会った優太と付き合っている。

この記事へのコメント

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No Name
どこが知的美人なんだか、、ステータスでしか男を見てないクズじゃん笑
2017/10/06 06:2582返信2件
No Name
「優太を横目に、美貴は気がつけばカバンから携帯を取り出し、タクヤの連絡先を探していた」

清々しいクズwwwww
2017/10/06 09:3675返信1件
No Name
大企業なら安定と言えるわけじゃないけど、どういう選択をするかはその人の性格を表しているから、人を見る要素の一つにするのは否定しない。タクヤは物事を飄々とこなしつつチャレンジしていくタイプに感じるし、優太は困難な局面で逃げ出す人かもしれない。
しかし、東カレに出てくる女の子に『糟糠の妻』ってのはおらんのかね??みんな上澄みのいいとこ取りを狙うばかり。

あ、それから。
バブルを謳歌したのって40代後
半だよね?40代でも前半の設定ならお酒が飲めないうちにバブル崩壊ですから、それこそバブルの残り香しか知らない。
2017/10/06 06:5047返信2件
No Name
作り話とは分かってるけど…
他人にたかるなよって思うわ。
2017/10/06 07:1625返信1件
No Name
ただ、見る目がなかっただけ。自分からフッておいて、大企業に転職したとたん連絡来るとか、変わってないなと笑っちゃうね。元カレさん、バッサリ言っちゃってください!!
2017/10/06 09:1416
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