会話の中での「俺含有率」かなり高め。そんな丸の内おじさんが愛してやまないレストラン4選


夜深めのマティーニが、おじさんの身体に染みる

バーに入るとなじみのバーテンダーさんが品のいい笑顔で当たり前のように出迎えてくれた。バーっていい存在。話は聞いてくれるし、スケジュールも合わせなくていいし、携帯見てても怒られない。そして独りにしない。

マティーニを飲みながら、例の丸の内OLにLINEをしてみようかと考え、最後のやりとりを開けてみた。

〝ブロッコリーって何分茹でたらちょうどいい?〟

ジムに行ったあと珍しく自炊を思いたった日。既読のまま返事はない。

「ねえ、ブロッコリーって何分茹でるもの?」

目の前にいたバーテンダーさんに聞いた。

「硬めが好きなら2分くらいじゃないでしょうか」


話をしてるとマティーニの味に丸みが出てきた。あの冷たいひと口めをもう一度味わいたくなった。気づけばオリーブのピンを3本扇形に並べていた。

「『アパートの鍵貸します』みたいですね」

そのピンにバーテンダーさんが気づいてくれた。

「わかる? あのシーン好きなんだ」

部屋を愛人との密会用に時間貸しする主人公がマティーニを飲みながら待ちぼうけしてカウンターにピンを並べるシーンがある。

「はい、夜が深い感じが出ていますよね。ところでもう24時で、今日は閉店に……」

あと9時間もしたらまた丸の内を闊歩して出社。朝のピリっとしたあの街の空気感、実はマティーニと同じくらい好きなんだ。

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