メインストリートから少し外れた大久保通りにも神楽坂のバルブームが飛び火!?
ここは今年4月にオープンした『バルマコ』。新しいのに、すでに何年もここにあるような風格と心地良さを感じていると、「建築家さんがそういう雰囲気を出してくださる方で」と、長い幅広のカウンターに目を細める店主の今村真氏。神楽坂の名店『エル・カミーノ』で16年シェフを務めた人物だ。
修業時代、スペイン料理の魅力にどハマり、スペインを訪ねては気にいったバルをハシゴし、様々なタパスをインプット。ご出身だという高知県土佐清水直送の魚介を使い、赤ムロとムール貝と刻み野菜の冷製などハイブリッドなひと皿や、程よい酢加減が沁みる小イワシの酢漬けといった本格タパスを自在に紡ぎだす。じゃがいもが「これでもか!」と入ったトルティージャはしっとり幸せの味だ。
「よかったら、どうぞ」と、供されたのはチャコリというバスクの地酒。高い位置から注ぎ、空気を含ませたチャコリは、フレッシュで夏飲みにぴったり。スタンディングコーナーで陽気に仲間と飲むもよし、カウンターでひとり酒もよし、テーブル席でまったりするもよし。合言葉はひとつ「Rico!(美味しい!)」
東京美食MAP 10の街 神楽坂のバルと日本料理の最有力
このところ、再開発著しい花街・神楽坂。 再び活況呈するバルと日本料理の最有力が、この街の食レベルを押し上げる。
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