にゃんにゃんOL物語 Vol.4

にゃんにゃんOL物語:キャリアに向き合うべきか、婚活に励むべきか。聖地・丸の内で焦る26歳

定時帰りの、腰掛けOLたち。

楽な仕事に給湯室での井戸端会議、充実したアフターファイブ。

”安定”という鎧を手に入れた彼女たちは保守的で、誰かが幸せにしてくれるのを待っている。

丸の内の大手損保会社に勤める愛華(26)も、その一人。典型的な腰掛けOLである彼女には、実はこんなあだ名がある。

“にゃんにゃんOL”、と。

元OLのアリサ(29)から檄を飛ばされ、年収1,000万の人に見向きもされない現実を見て、腹黒系にゃんにゃん結衣に蹴落とされそうになる。

そんな愛華は何を思うのか...?


事務職だと思って入社したのに


「はぁ、疲れたなぁ...」

先日買ったばかりのジミー チュウのパンプスを、思わずデスク下で放り投げた。

ピンヒールは可愛いけれど、長時間履いていたら脚が痛くなる。(これは永遠に解決しない、女子のジレンマだと思う)。

以前結衣が履いているのを見てどうしても欲しくなり、去年の冬のボーナスで買ったお気に入りの靴だった。

それなのに、うっかり、今日履いてきてしまった自分を悔いる。

「愛華ちゃん、お疲れ様。今日はどうだった?」

先輩である景子さんに営業先の報告を済ませ、また大きな溜め息をつく。

「こんなはずじゃなかったのに。」

完全なる事務職は社内でも何となく肩身が狭くなり、昨今は“エリア総合職”という名称変更の波が押し寄せてきた。

私の部署もしっかりとこの影響を受け、 呑気に事務職だけをしていれば良かった時代は終わりを迎え、時に外へ出て、本来ならばしなくても良いはずの業務をこなさなければいけない日もあるのだ。

「もっと楽だと思っていたのにな...」

甘酸っぱい期待と夢を抱いて迎えた入社式の時。会社の上の人からのお言葉で、遠回しに“寿退社”を推奨された。

あの入社式の日以来、私の中でのカウントダウンは始まった気がする。


—30歳までに結婚しないと、この会社に居場所はない。


30歳を過ぎて会社に残っている人たちの顔が浮かぶ。 後輩たちから“可哀想”と哀れんだ目で見られるようになる日は、刻一刻と迫っている。

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