丸の内のプーさん Vol.7

「家に、行っていい...?」傷心女の爆弾発言は、据え膳か?それとも...

丸の内勤務の証券マン・江森(通称:えもりん)、30歳。おとめ座。

外見はプーさんそっくり、愛されキャラな男。好きな食べ物はハチミツ...ではなく、『ウルフギャング』のプライムステーキ。

港区生まれ、港区育ち、育ちのいい奴らは皆トモダチ。生まれながらに勝ち組な彼は、日本を代表するエリート・サラリーマンとして独身生活を謳歌している。

イケてるはずなのに拗らせ気味な男・えもりんは、恋人探しに精を出している。だが、デートにことごとく惨敗し、さらにイケメン商社マンの親友・ハルの結婚報告&説教をうける。

そんな撃沈の中、強気な美女・まゆこの涙に心が揺らぐ...?


「ま、まゆちゃん...?」

あのまゆこが。高飛車で傲慢で毒舌の、あの、まゆこが。

丸の内の仲通りのど真ん中で、自分の腕に抱かれ、シクシクと涙を流している。

―こ、この状況は...。どう振る舞うのが正解なんだ...?!

江森は一人動揺しながらも、まゆこの華奢な身体つきや、ふわりと漂う香水の女性らしい香りに、すでにノックアウト寸前である。

―いや、さすがに丸の内の道端でこのシチュエーションはヤバい。とにかく場所を移動しないと...。

「まゆちゃん、どこかお店にでも入る?お腹、空いてる?」

江森はまゆこの涙を拭いてやり、彼女の感情を刺激しないように、これ以上ないほど優しく優しく問う。

そして、弱々しくしゃくり上げながら返って来た返答に、またしてもぶっ飛びそうになった。

「...えもりんの家に、行っていい...?」

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