「お前が、死ぬほど羨ましくなることがあるんだよ」
『十六公厘』で、直樹の目の前に座る武田が呟いた。
酒に酔い、半分目が座った状態だ。だからこそ、武田の言葉は直樹に響いた。
普段言えないような本音を、酒の勢いを借りて吐き出したのだろう。
「何言ってるんだよ、武田......
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「お前が、死ぬほど羨ましくなることがあるんだよ」
『十六公厘』で、直樹の目の前に座る武田が呟いた。
酒に酔い、半分目が座った状態だ。だからこそ、武田の言葉は直樹に響いた。
普段言えないような本音を、酒の勢いを借りて吐き出したのだろう。
「何言ってるんだよ、武田......
出世したい―。
サラリーマンである以上、組織の上層部を狙うのは当然のこと。
だが、仕事で結果をだすことと、出世することは、イコールではない。
そんな理不尽がまかり通るのが、この世の中だ。
出世競争に翻弄される、大手出版社同期の2人。
果たして、サラリーマンとして恵まれているのは、どちらだろうか。
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