結婚ゴールの真実 Vol.20

「“クビ”になった」と妻に言えない。栄光を失った外銀夫の虚しい逃げ道

「結婚=ゴール」なんて考えは、古すぎる。

東京の恋愛市場は、結婚相手を探す女で溢れかえっているが、結婚はゴールではない。そんなものは、幻想だ。

吾郎、34歳。長身イケメン、東大卒、超エリートの企業法務弁護士。

吾郎いわく、結婚をM&Aに例えるならば、M&A実施の調印式=結婚式であり、PMI(買収実施後経営統合)=結婚後の生活となる。東京婚活市場において、PMI軽視の風潮は非常に強い。

とか言いながら、ちゃっかり英里と結婚した吾郎。しかし、彼のアンチ結婚主義は変わらないようだ。

引き続き、既婚者たちの結婚生活を、彼独自の目線で観察していこう。


「やっぱり今の時代は、自分を切り売りしてあくせく働くより、人生の充実度を上げてハッピーに生きるのが優先だと思うんだよな」

南青山の『川上庵』にて、昭夫はすでに2時間、まるで言い訳のように、ひたすらこのセリフを繰り返している。

ここは酒のツマミも充実しており深夜に飲むには最......


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