港区内格差 Vol.13

ハワイ大好き港区民。東京と同じ顔ぶれで遊ぶハワイに、何を求む?

港区であれば東京の頂点であるという発想は、正しいようで正しくはない。

人口約25万人が生息するこの狭い街の中にも、愕然たる格差が存在する。

港区外の東京都民から見ると一見理解できない世界が、そこでは繰り広げられる。

これはそんな“港区内格差”を、凛子という32歳・港区歴10年の女性の視点から光を当て、その暗部をも浮き立たせる物語である。

港区タワマン・オワコン説に異論を唱え、三田在住なのに麻布十番と言うCAに違和感を覚えた凛子だった。


東京で生きていると、突然息苦しくなることがある。

自分の足で歩いているはずなのに、その足元がぐらついて見え、どこへ向かえば良いのか分からなくなる。

息を大きく吸い込もうと思って空を見上げても、建物で囲われている空は暗くて、狭い。

人も物も人工的な香りのする港区。

港区にいるとたまに“ここではない何処か”へ逃げ出したくなる衝動に駆られる。

「あぁ、ハワイに行きたい。」

アンダーズ東京のラウンジ、『アンダーズタヴァン』で美奈子とお茶をしていると、とっさに口から出てしまっていた。

「出た、ハワイ大好き港区民!」

美奈子がケラケラと笑っている。そう言う美奈子の方がはるかにハワイ好きだと思うけど、と言いたくなる気持ちをぐっとこらえる。

「何かさぁ...港区にいると、必ずいるよね。二言目には“ハワイ”って言う人。」

美奈子の発言に、思わず笑ってしまった。

たしかに、そう言う人が多いからだ。

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