マッチングアプリは、必然に。 Vol.3

ゆるふわ系清楚美女が、女友達に咄嗟についた嘘。古い恋の傷は、新たな恋で癒すしかない

2017年、東京での“当たり前”な出会い方。

それはお食事会でも“友人の紹介”でもなく、マッチングアプリだ。

しかしオンライン上での出会いに、抵抗感を示す人は未だ少なくない。今まで難なく自分の生活圏内で恋人を探してきた男女なら、尚更のことだ。

商社で秘書として働く、桃香(30)もその内の一人。

―マッチングアプリって流行っているみたいだけど、私には必要ないわ。

そう思っていたある日のこと、友人・亜美にマッチングアプリで彼氏ができたことが発覚。しかも会社の憧れの先輩・奈緒が「東カレデート」の記事に「いいね!」をしているのを発見する。

気になった桃香は、早速「東カレデート」をダウンロードした。


「東カレデート」の入会には、審査がある。

異性の既存会員の過半数の承認が得られれば、入会できるのだ。

―この私が、落ちるわけないわ。こんなの楽勝よね。

心の中ではそう思いながらも、プロフィール写真を選ぶのにはかなりの時間を費やした。iPhoneのカメラロールをスクロ......


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