2017.05.26
プレミアムに夢中なのには理由がある!週3でバーに通う女のウイスキー遍歴 Vol.2ウイスキー好きのライター・大石智子が、間違いのない1本をナビゲートする茶色いお酒シリーズ第2弾! 今回のテーマは、“プレミアム バーボン”。
数あるバーボンのなかでも『ウッドフォードリザーブ』には、人を優雅な気持ちにさせる魅力があるという。食後によし、はたまた食中酒として楽しめば、大人のディナーがもっと盛り上がる!
食後にプレミアム バーボンを飲んで、穏やかに眠る
先日、あるお店にディナーに行きまして、食後に「コーヒーはいかがですか?」と聞かれました。
迷う瞬間です。ちょっと飲みたい気もするけど、レストランって、ごはんは美味しいけどコーヒーがあんまり…と思うことが多い。その店で最後に口にするものなのに、それが舌の上に変な印象が残る味だったらもったいないですよね。そこで、サクッと店を出て家の近くのバーに立ち寄ることに。
満腹ではあるけれど、今日の食事を締めくくる何かが欲しい。できれば贅沢な気分で一日を終わりたい。少しの甘さも感じたい。そんなとき、ふっと思いついたのが“プレミアム バーボン”でした。
ピンポイントで、「ウッドフォードリザーブだ!」と閃いたのです。レストランを出て歩いている途中のことでした。
そして、地下にあるバーに入って『ウッドフォードリザーブ』をロックで注文。ハチミツのような色合いの光沢あるマホガニー色が、キャンドルの明かりに照らされ、この時点で贅沢な気持ちに。
じつは『ウッドフォードリザーブ』を初めて飲んだのはつい数週間前なのですが、エレガントな味わいにひと口めで夢中になったのです。
お肉料理を食べたあとで、なんとなく締められていない舌に、『ウッドフォードリザーブ』を流し込む。
「はぁ〜」
満たされた瞬間でした。強いバニラ香に、濃厚に熟したさまざまなフルーツのフレーバーが重なり合い、目を閉じたくなる味わいです。最初の印象は甘美なのですが、そのうちにシナモンやブラックペッパーなどのスパイスもじわりと感じる。一日の最後にぴったりの、長い余韻に浸ります。
「今日はバーに寄ってよかった」と思いながら帰宅。窓からは初夏のいい風が入り、ベッドに横になっているだけでやたらと気持ちがいい。なんだ、この幸福感…。そう感じているうちに、すとんと寝落ち。『ウッドフォードリザーブ』のおかげで、いい夜となりました。
とりあえず、バーボンの原料だけでも知ってほしい
そもそも、バーボンウイスキーとは何なのかご存じですか? 以下バーボンの定義です。
アメリカのケンタッキー州を中心に生産されている、原料にとうもろこしを51%以上含むウイスキー。アルコール度数80%以下で蒸留し、内面を焦がしたホワイトオークの新樽で2年以上熟成させ完成させます。
そんなバーボンのなかでいまクラフト系のプレミアム バーボンが注目されていて、そのひとつが『ウッドフォードリザーブ』。全米最大規模のレース、ケンタッキー・ダービーのオフィシャルバーボンとのことで、それも多くの人を満足させる品質の証です。
なぜ一線を画し美味しいのかといえば、いくつかのポイントがあるから。ちなみに、「こういうことは頭に入らない!」という方は、下記の文脈はとばして、まずは飲んでみてください。その実力をすぐに体感するはずで、ご興味あれば読み返しを。
①水→鉄分を含まないピュアな石灰質の湧水、ライムストーンウォーターを使用。
②原料→コーン72%、ライ麦18%、モルト10%の混合比率で力強いスパイシーさを実現。
③発酵→不要な雑味をとり除く昔ながらのイトスギ発酵樽で6日発酵させ、フルティーな仕上がりにしている。
④蒸留→かぶと型のポットスティルで3回蒸留し(バーボンでは珍しい)、スピリットの個性を際立たせている。
⑤貯蔵→樽の内側を10分焦がしたあと、さらに45秒強い熱で焼いて香味成分を表現。
⑥熟成→世界最古の石造りの貯蔵庫で、寒暖差を作り出しながら熟成。
『ウッドフォードリザーブ』は約200年も前に始まり、それから伝統に基づく製法を継続し続けているのです。
通常の『ウッドフォードリザーブ』でも十分美味しいのですが、驚いたのが、『ウッドフォードリザーブ ダブルオークド』。熟成を終えたものをダブルオーク用の特製新樽を使いさらに熟成させたもので、味わいはより力強い。私は欲深い呑兵衛なので、こちらの方が好みです。
ところで『ウッドフォードリザーブ』のボトルって、めちゃくちゃ収納しやすい形で感動しました。本のように平たく、台所の棚の隙間にすっと入って気持ちいい! ウイスキーボトルの概念を覆すデザインで、“当たり前”にとらわれない心意気が粋ですね。
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