表紙カレンダー Vol.21

23歳にしてデビュー11年目。武井 咲はやっぱり“優等生”なのか?

現在放送中の話題の月9ドラマ『貴族探偵』に出演し、自身初の探偵役に挑戦している女優の武井 咲さんがストーリーの見どころを、そしてデビュー11年目の役者としての心構えをたっぷりと語ってくれた。


「演じることに慣れないように、常に新鮮な気持ちで臨みたい」

武井 咲さんにお話しを伺ったのは新宿副都心にある『ハイアット リージェンシー 東京』の一室。窓の外には都庁を筆頭に高層ビルがいくつも立ち並んでいる。

「今から11年前。全日本美少女コンテストの審査を受けるために深夜バスに乗って降り立ったのがこの新宿でした。13歳の田舎者には目に映るものがすべて新鮮で……あの頃は、これから自分がどんな道を進むことになるのか、ちっとも想像できていませんでした」

それから10年、“武井 咲”を取り巻く環境はめまぐるしく変わった。CMやドラマで引く手あまた。テレビで見かけない日はないと言っても過言ではないほどの人気ぶりだ。「気が付けば今があった」と彼女は言うが、まさにそんな感じだっただろう。

そんな武井さんの快進撃は23歳の今も継続中だ。

この4月からはフジテレビ系の月9ドラマ『貴族探偵』に出演。推理小説界の俊才・麻耶雄嵩氏が著した本格推理小説「貴族探偵」と続編の「貴族探偵対女探偵」を映像化する本作で、武井さんは、相葉雅紀さん演じる“貴族探偵”と対決する女探偵に扮している。

「私が演じる高徳愛香は探偵に憧れ、弟子入りする形で探偵事務所の門をくぐった、真っすぐな女性です。かたや、“貴族探偵”は名前も素性もわからないような謎に満ちた男性で、しかも、探偵のくせに自分では推理せず、すべてを使用人にやらせて高みの見物を決め込むという破天荒なキャラクター。そのふたりが事件の度に相対するので、一般的なミステリードラマの枠組みを超えた面白さがある。観てくださる方には、そのあたりも楽しんでいただければと思っています」

日々の課題は推理もの特有の膨大なセリフ量を消化すること、だという。

「セリフを通して絵をイメージしてもらえるかどうかは説明を任される役者の腕にかかっている。間の取り方、抑揚、表情などで伝わり方は劇的に変わるので、真摯に取り組まなければと実感する毎日です」と語る眼差しは凛として、強い。

1年ほど前に本誌に登場してくれた際に行われたインタビューでもその片鱗を垣間見せてくれたが、彼女の芯の強さは健在のようだ。

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