港区女子。
それは“女”としての魅力を最大限に利用し、したたかに生きる女たち。
一方、東京では高学歴やキャリアを武器に、自立して生きる女性たちは口を揃えてこう言う。
「私、港区女子になれない」
慶應義塾大学卒、大手広告代理店勤務の篠田涼子(29)もそのうちの一人。
涼子は30歳の誕生日にバーキンを自力購入することを目標に頑張っているが、そんな彼女の前に、不倫相手にバーキンを貢がせた港区女子・香奈が現れ、心をざわつかせる。
香奈への苛立ちを、紹介で出会ったIT企業経営者・誠に愚痴っていると、なんと誠は「俺がバーキン買ってやろうか?」と言い出し、涼子を困惑させるのだった。
シンプルで簡単なことほど、難しい…
誠と食事してから、1週間が経とうとしている。
―誕生日に、俺がバーキン買ってやろうか?
あの日以来涼子は、誠の言葉の真意を考えれば考えるほど迷宮入りしている。彼は一体、どういうつもりなのだろう。
しかも「家族でも恋人でもないのにあり得ない」と言ったら、彼は「じゃあ俺......
この記事の続きは月額プラン会員への加入、
またはアプリでコイン購入をすると読めます
またはアプリでコイン購入をすると読めます
この記事へのコメント
コメントはまだありません。