2017.04.23
東京都内の流行フードとして、今かなり人気が高まってきているのが、香ばしくパリパリに焼き上がった皮と、しっとりジューシーな肉を一度に楽しめる「ロティサリーチキン」だ。
チキンの専門店も増え、巷で丸鶏を姿を見かける機会が増えてきている。かぶりついて、ビールとともに頂こう!
ビール×鶏の文化を洗練した形で再構築『LA COCORICO 上野』
焼き鳥×生ビールというイメージが強い上野の街に、ロティサリーチキン×ベルギービールという概念を打ち出した。その狙いは的中し、朝〆の大山鶏を使ったロティサリーチキンは、客の9割が注文するほどの人気に。
店内のロティサリー専用マシンで焼き上げる大山鶏を使った「ロティサリーチキン」が人気。ハーブやスパイスは控えめな味付けで、鶏そのものの味わいを前面に出したタイプだ。
焼き上がりまでの時間を彩るのは、フランスの素朴な家庭料理と、15種ほどがそろうベルギービール。
苦みや酸み、麦のロースト感など、それぞれの違いを楽しみながら、主役の堂々たる登場を待とう。
鶏を焼き続けて数十年、老舗の名店『ル・コック』
ロティサリーチキンの語源は、フランス語の「rotir(ロティール)」で、炙り焼きの意。
串刺しにされた丸鶏が、専用オーブンの中でゆっくり回転することで均一に火が入るのだが、鶏の大きさや種類、炙る温度や時間は店によってさまざま。このあたりで味わいの違いが出るようだ。
鶏を焼き続けて数十年、老舗の名店六本木「ル・コック」。結論から言うと、細かいことは“企業秘密”だが、ウマさの秘訣を少しだけご紹介。
まず、鶏は契約生産者から届く、絞めたばかりの国産若鶏を使用。飲ませる水が重要だという。
重量は、使用するオーブンに対し、ベストな大きさを試行錯誤ではじき出した。味付けは、焼く寸前にいたってシンプルに。
そして店主田中氏曰く、なにより重要なのは「微調整」。決してオーブン任せにせず、焼き始め、途中、終わりに温度の調整を行うことで、中(とくに胸肉)はしっとり、皮はパリッパリに仕上がる。
「マルッと食べるわけだから、鶏そのものの味がしないといけない」とソースは一切なし。
ひねらない美味しさは、シェフの腕を感じざるを得ない。クリスマス時、数え切れないチキンがここから日本中へ飛び立つのにも納得。食卓が盛り上がらないわけがない。
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