
それも1つのLOVE:これは宣戦布告?絶妙な見切りで彼の手を写した、あの女の意図
恋人という存在が、2017年現代の東京では、曖昧になってきている。
その人とオフィシャルな関係になる気がなくとも、その人に「彼氏・彼女」ができると、少しだけ胸が苦しくなる。
決して都合の良い関係ではない。だが、人生をかけて愛したいというのも違う。
多様化した愛の形が、今、顕在化してきている。
愛してるとは違うけど、愛していないとも言えない。
あなたの身にも、覚えはないだろうか?
そう、それもまた1つのLOVEである。
女性誌でライターをしている奈々(27歳)は、高校時代に淡い恋心を抱いていた翔平と渋谷で再会する。
しかし彼の隣には、インスタグラムに公開されている煌びやかな私生活で、同年代の女性からの羨望と嫉妬を集める美女・美玲の姿が。
奈々にはステディな彼・優一がいるにも関わらず、なぜか心に波風が立つのだった。
自分を見つめる、もう一人の自分
「あ、奈々おかえり」
渋谷駅から徒歩15分、神泉にある優一のマンションの玄関でヒールを脱ぎ捨てた時、奈々は心の底からホッとした。
一緒に暮らしているわけではないが、付き合って1年になる彼・優一は、いつも奈々を「おかえり」と迎え入れる。
「お疲れ、何か飲む?」
......
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