婚活は、ワインスクールで Vol.4

負けてないのに負けてる感。予約の取れない店も、男を使って楽々入る無邪気な女

尽力するも、八方ふさがりで打つ手なし?!


寿司に天婦羅、話題のレストラン。

大抵の手配は完了していたが、ひとつだけ、ニコラ自らのリクエストでもある銀座『かわむら』の予約に、美咲は頭を抱えていた。美咲ですらその名前を聞いたことのある、予約困難で有名なステーキ店だ。

“ちょうど結婚記念日が重なるので、妻と2人で行きたい”

秘書ではなく美咲に直接依頼してくるところに、彼からの期待がうかがい知れる。

—ああ…真っ向勝負で予約は不可能だし、誰かツテのある人はいないかしら…。

何週間も前から、ありとあらゆる策を尽くし、食通の友人や、昔お食事会で一度会っただけの有名グルメブロガーにまで連絡を取り、美咲は奔走していた。

だが結局今日もあてはないまま、ため息とともにPCの画面を閉じ、表参道に向かった。

前半の授業には間に合わず、ちょうど休み時間中に到着した美咲が席に着くと、すかさず芹那が駆け寄ってきた。

「美咲ちゃん、今日はどうしたん?仕事?」

「そうなの、ここのところずっと残業続きなのよ。」

疲れ切った表情でそう答えると、芹那は無邪気に聞いてきた。

「そういえば美咲ちゃん、マサちゃんから聞いたで。マサちゃんとお食事行ったんやってな?」

突然芹那にそう尋ねられ、美咲は面食らった。マサちゃんというとびきりキュートな呼び名にまず強烈な違和感を覚えたが、どうやら雅彦のことのようだ。

いつの間にか2人が仲良くなっていることに、多少驚きはしたものの、特に気にもとめず授業に集中することにした。



その週末、クラスメートの真千子と、新宿・ニュウマンの6階にある『ローズマリーズ トウキョウ』でランチをしていた。

大きなガラス窓から差し込む自然光と、広々とした空間が開放的な気持ちにさせてくれる、美咲のお気に入りの店だ。

真千子は美咲より2つ歳上の独身。少しばかりうわさ好きなのが玉にきずだが、仕事や結婚の話で馬が合い、最近になって仲良くなった。


「美咲ちゃん、私、芹那のインスタアカウント見つけちゃった!」

そう言って真千子はいたずらっぽく目を輝かせ、自分のスマホを見せてきた。さすがうわさ好きだけある。

「ちょっとね、たまたま見つけたの。本人は隠してるつもりらしく、アカウント名とか芹那とまったく関係ないけど、ネイル......


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