結婚ゴールの真実 Vol.8

結婚ゴールの真実:吐き気がするほど夫が嫌い?「旦那ツワリ」に巻き込まれた男の苦悩

「結婚=ゴール」なんて考えは、古すぎる。

東京婚活市場は、婚活に勤しむ女で溢れかえっているが、当然ながら、結婚はゴールではない。そんなものは、幻想だ。

アンチ結婚主義者、吾郎、独身、34歳。長身イケメン、東大卒、超エリートの企業法務弁護士。

吾郎いわく、結婚をM&Aに例えるならば、M&A実施の調印式=結婚式であり、PMI(買収実施後経営統合)=結婚後の生活となる。東京婚活市場において、PMI軽視の風潮は非常に強い。

滑稽な既婚者たちの結婚生活を、彼独自の目線で、じっくりと観察していこう。


「吾郎、“旦那悪阻”って、知ってるか?」

友人の雄治は、“ダンナヅワリ”という聞き慣れない言葉を発した。もともと肌の白い男だが、疲れているのか、この冬の寒さのせいなのか、普段よりもずっと青白い顔をしている。

吾郎は彼に「相談がある」と呼び出され、日本橋の『お多幸』でおでんを突いていたが、アツアツのおでんが雄治の身体を温める気配はない。

雄治は吾郎の大学の同級生で、IT系の会社を起業し、かなり成功を収めている超優秀な男だ。立ち振る舞いは謙虚で派手なことは好まないが、かなりの高収入を得ていると思う。

そして、そういった男がなかなか結婚に踏み切らないのは、ザ・お決まりの話である。

半年ほど前、雄治は5年近くも付き合っていた1つ年下の恋人と破局した。

相手の志保という女には吾郎も何度か会ったことがあるが、日系の大手証券会社に勤める、外見も気立ても良い、AランクのOLだった。

二人が別れたのは、結婚が原因だ。要は、結婚になかなか煮え切らない雄治がフラれたのだ。破局後、志保はすぐに彼女の同業他社の証券マンと結婚した。

そして、目も当てられぬほど雄治が落ち込んでいたのは、まだ記憶に新しい。

ではなぜ、雄治は “ダンナヅワリ”などという、縁のないワードを今さら使うのか?吾郎は嫌な予感がした。

「志保が、“旦那悪阻”ってヤツが酷いらしくて、最近また俺のとこに来るんだよ...。」

吾郎は「はぁ。」と、隠さずに大きく溜息をついてやる。

別れた女、ましてや人妻への未練を断ち切れない男なんぞ、惨めで大嫌いだ。

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