現当主が語る「ローラン・ペリエ ロゼ」の“上質”な世界
他のロゼシャンパンの追随を許さない確固たる地位を築いた「ローラン・ペリエ ロゼ」。世界160ヵ国で愛されるそのフィロソフィやエピソードを紐解く。
あえて他のメゾンが避ける困難な製法で醸すエレガントなロゼ
「1990年代に、仕事でイギリスを訪れた時のこと。『タイムズ』を読んでいたら、新聞一面に『ローラン・ペリエ ロゼ』のボトルが掲載されていたのです。半分はボトルの外観のまま、もう半分はロゼの中身が気泡で表現されたデザインで、絶賛された特集記事でした」
こう語るのは、現当主であるアレクサンドラ ペレイル ドゥ ノナンクール女史。感銘を受けた新聞記事は、現在もロンドン支社で、額に入れて飾られている。
英国王室御用達のメゾンとして知られる「ローラン・ペリエ」だが、偶然このような記事に出会った嬉しさは今でも印象深く残っているという。世界各国で愛されている『ローラン・ペリエ ロゼ』が、初めて世に出たのは1968年。
「パリ五月革命と同じ年ですが、私たちにとってこのロゼは、まさに革命的な出来事でした。本当のロゼを造りたいという情熱から、グランクリュを中心とした畑から手摘みで厳選したピノ・ノワールのみを使用し、あえて困難な醸造方法である〝マセラシオン〞を採用したのです」
フランスのワイン法で、唯一赤ワインと白ワインを混ぜることが許可されているシャンパーニュ地方で、マセラシオンを採択しているメゾンはごく一握り。
「ローラン・ペリエ ロゼ」は、望むべきもぎたてのベリーを思わせるアロマや理想的なサーモンピンクの色合いが抽出できるまで、専用タンクで最大72時間マセラシオンを施し、およそ4年の熟成を経て完成する。まさに〝真のロゼ〞を追求した、こだわりの結晶といえる。
160ヵ国以上に輸出するなかで、上位に位置する日本に対して、アレクサンドラさんは次のように考える。
「日本の方が好むフィネス、つまりは、繊細さや優雅さを感じるシャンパンだからでしょう。デリケートなテイストは、上品な和食とも響き合いますからね」
最後に、「ローラン・ペリエ ロゼ」を味わう際に欠かせないアイテムを尋ねると、そっとグラスを持ち上げた。
「このチューリップ型のグラスが、ロゼの魅力を最大限に発揮してくれます。季節にもよりますが、アペリティフなら9度、食卓では10度が適温ですね」
グラスの底から上る泡を見つめながら、アレクサンドラさんは優しく、エレガントに微笑む。
「人の心を揺れ動かすような色や香りは、ロマンチックな物語にふさわしい一杯となるでしょう」
“信条”と“情熱”が生み出した、独創性溢れるシャンパンの数々
ローラン・ペリエ社は、1812年に創業。前会長のベルナール ドゥ ノナンクール氏によって、家族経営におけるシャンパン第1位の規模までに成長した。「フレッシュさ」「エレガントさ」「バランスの良さ」というメゾンのスタイルを確立し、独自の製法を貫く。
右から、マセラシオンによる「ローラン・ペリエ ロゼ」。複数の秀逸なヴィンテージをあえて匠の技でブレンドした「ローラン・ペリエ グラン シエクル」。ノンドザージュ(加糖なし)でありながら完璧なバランスを持つ「ローラン・ペリエ ウルトラ ブリュット」
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