2016.10.21
企業戦士タカハシ Vol.4
同期の中で一番の出世です
ドイツでビールを堪能して帰ってきました。旨かったですよ~。ドイツは。
毎日ビールとウィンナーソーセージをたらふく食べました。お蔭で体重が5年で10kgも増えました。
“最高峰”を目指した僕の戦いの結果ですが、遂に掴みましたよ。役員の椅子。
ドイツで現地法人の社長を務めさせてもらった5年の間、ガムシャラに働き、着実に実績を残すよう努めました。
海底送電インフラ事業は洋上風力発電の拡充に伴い、今後益々拡大が見込める事業ですから、その礎を築けたのではという自負があります。
結果、欧州エリアを束ねる総支配人という名誉なポジションまでいただき、昨年、同期の中ではじめての取締役に就任することができました。
この時の達成感と喜びは、なんとも言葉にできません。
自分で認めるほどさえないサラリーマンだった僕が、今では取締役として社内を闊歩しているのですから、人生どうなるかわかりませんよ。
毎朝自宅まで迎えにきてくれる黒塗りのハイヤーを見る度に、小さな達成感を覚えます。磨き上げられた黒い車、仰々しく出迎える運転手。車に乗れば新聞各紙と温かいコーヒーが用意されている。
慌ただしく流れる人の波を見ながら、あっという間に会社に到着。
エレベーターで社員と一緒になれば、彼らがピリリと身を引き締めるのが手に取るようにわかります。その姿を見ると「ああ、俺も昔はそうだったなぁ」と懐かしい気持ちを思い出させてくれますね。
出世するほど孤独を感じるんです
確かに、取締役という肩書に若い社員が委縮するのはよくわかります。でも、恭しく扱われるのも最初は正直気持ち良かったんですが、時折寂しく思う事があって自分でも驚きました。なんというか、皆に壁を作られているように感じると言うか……。
出世するほど孤独になる、なんて聞いたことはありましたが、まさにそんな感じ。同期との間にも今までとは違う距離を感じます。よそよそしい空気を醸し出されて、こちらが遠慮してしまうほどです。
でも、彼らからしてみたら間逆に思われているかもしれませんね。
「取締役になってタカハシは変わった」なんて、きっと言われている事でしょう。
果たして、僕は変わってしまったのでしょうか?