何店行った? 2016年オープンで早くも名店な、ハレの日向け極上レストラン5軒

正直、決して「安い」とは言えないのかもしれない。が、特別なデート、あるいは誕生日などのアニバーサリーに、選びたいレストランが今年は続々登場。料理もサービスも空間も、3拍子そろって楽しませてくれる、価値あるニューカマーを紹介しよう。

※こちらの店舗は、現在閉店しております。

バザス牛熟成サーロイン¥19,000(600g)は2~3名分相当。テーブルに運ばれてくると、香しい熟成香が。ポムフリットのジャガイモもまた、雪室で熟成

熟成肉&赤ワイン、ベストカップルを堪能!『ル・セヴェロ』

西麻布

「お肉の焼き加減は、シェフにお任せください」。メニューに赤い文字で記されたこの一文に、この店の矜持がにじむ。それもそのはず、1987年、ウィリアム・ベルネ氏がパリ14区にオープンして以来、熟成肉の名店として名を馳せる『Le Severo』の名を冠することを許され、東京店としてオープンしたのだから。

粗挽きした熟成牛を、周囲のみしっかり焼いてレア気味に仕上げたステーク アッシェ¥3,500(200g)。2年間寝かせることで甘みが凝縮されたポムフリットも主役の肉を凌ぐ(!)人気だ

こちらの厨房を切り盛りするのは、エグゼクティヴ・シェフの柳瀬 充氏。パリの本店で、旨みを凝縮させる熟成術と、その旨みを逃さず風味豊かに焼き上げる技術を習得し、ベルネ氏の信頼も厚い。

静かな、しかし熱のこもった口調で「それぞれの個体の状態と向き合いながら、塊の肉を焼く喜びを日々味わっています」と語る氏に、安心して焼き加減を委ねるべし。

【練達が手掛ける、本物の熟成肉が待つ。】
パリで、熟成の何たるかを学んだ柳瀬氏が管理する肉塊が、静かに出番を待つ熟成庫。最低でも40日、状態によっては約3ヵ月という長期熟成が可能なのは、優れた生産者が育てた良質な肉だからこそ。

温もりを感じる内装が、料理の味わいをさらに深める。

鮮やかなオマールを包み込んでいるのは鴨のコンソメ。ショーフロワ仕立ての冬瓜やクレーム・ド・オマールを添えて、フランス料理の魅力が詰まった一皿。ディナーコースの一例

正統派フレンチに一服の日本的感性をプラス『ラ・クレリエール』

白金高輪

日本料理の世界で、海老と相性の良い食材とされる冬瓜は、昆布、しいたけ、ベーコンの出汁で炊いてから冷やしてショーフロワにし、オマール海老の傍らに。

かつて学んだパリの老舗『グラン・ヴェフール』のスペシャリテ、「鳩のレニエ3世風」を下敷きにした肉料理は、しかし「鳩の赤身の風味にはカツオに通じるものがあるから」と、藁で香りよく焼き、本家は煮込むところを、香ばしさを活かすべく、仕上げに鳩の出汁を効かせたソースをかける。

ランド産の鳩をコニャックでマリネした後、鴨のミンチ、フォアグラやくるみなどを巻き込み藁焼きに。手羽先、ぼんじりなども、それぞれ手をかけて異なる仕上げに。料理はいずれも¥10,000のディナーコースの一例

和の素材や技法もときに取り入れつつ、軸足はフランスに。それぞれの伝統への敬意を惜しまないシェフ・柴田秀之氏は「すべては“とにかく美味しいものを作りたい”から」と語る。

真摯な志が漲る料理は、今まさに食べどきだ。

【可愛さと美味しさで先制攻撃の一品】
店のアイコニックなアミューズブーシュが、ブーダンノワールとりんご、トマトを挟んだプチバーガー。ブーダンは柴田氏が料理長を務めた『レストランモナリザ』でも人気の定番として知られる。

白を貴重にしていながら優しい印象の店内。

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