秘書の秘め事 Vol.2

秘書の秘め事:縮まないイケメン上司との距離。秘書なのに、どうして?

人は、「秘書」という仕事に、どんなイメージを持つだろうか。

社内を彩る女性らしい花形の職業、腰掛OLのような楽な仕事?もしくは単なる雑用係?それとも......?

女としての細やかな気遣いやホスピタリティが試される、秘書という仕事。そして、秘書たちの視点から見る、表舞台で活躍する男たちの裏側とは...?

「丸の内OL」かつ「秘書」というオシャレな肩書きに多大な期待を抱き、転職を決意したミドリ、29歳の物語。


ミドリが「ペイン&カンパニー」に秘書として転職をしてから、3日が経過した。

20名ほどの会社のコンサルタントたちは、感じの良いエリート男性ばかりだった。驚いたのは、全員がかなりの「イケメン」の部類に入ることだ。

コンサルタントの平均年齢は40歳前後くらいだが、腹が出たり、髪が薄くなっている男性は一人もいなかった。それどころか、皆端正な顔立ちと共に、運動で鍛えているに違いないだろう立派な体型を保っている。

―まさか、顔採用じゃないわよね...?

そんな風に思う程、彼らは仕立ての良いスーツも完璧に着こなし、ミドリは思わず見とれてしまうことも多々あった。

ハイレベルなエリート集団の会社だとは聞いていたが、そういった男たちは、外見にも細かに気を遣うのだということを、ミドリは初めて知った。

そして、そんな集団の中でも特に目を引くのは、やはりミドリの上司である、パートナーの村上だった。

ミドリよりも小ぶりではないかと思うほど小さな顔に、浅黒く引き締まった身体。甘い笑顔を見せたときに覗く、真っ白で整った歯並び。中年男性とは思えないほど艶のある肌と髪は、映画に出てくる俳優のようだ。

元々はメガバンク出身だという村上。若い頃は「王子」と呼ばれ、ファンクラブまで存在したという伝説は、納得であった。

―全員既婚者なのが、唯一の残念ポイントよね...。

淡い下心を抱かずにはいられなかったミーハーなミドリは、心の中で独り言ちる。

「イイ男=既婚者」の法則を、ミドリはこの会社に入り、改めて痛感していた。

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