上位3%の悲哀 Vol.3

上位3%の悲哀:明暗くっきりの飲食業界。下克上・資金繰り・ブーム...成功者の裏側にある憂鬱

東京には、上には上がいる。

地方で羨望の眼差しを向けられる年収1,000万円プレイヤーかて、東京ではさほど珍しいものではなく、「都心で優雅に暮らすには世帯年収2,000万円はないと。」とこぼす、東京婚活女子も少なくない。

とはいえ、十分な稼ぎに、素敵な家庭と子供。客観的に見れば、十分恵まれた生活。これ以上、何を望むものがあるだろうか?

だが、彼らの得体の知れない渇きが満たされることは、決してない。

そんな日本の同年代で上位3%には入るであろう男たちの、東京生活での悲哀に焦点を当てる。

今までにITバブル時代の破片である年収1,000万円の修二、堕ちゆく給料の恐怖に耐えられない外銀トレーダー晴彦を追った。


名前:幹久
年齢:42歳
職業:飲食店経営
年収:5,000万円

業界の異端児と呼ばれて


山口県の田舎出身の幹久は、「誰よりも成功したいという気持ちが強いんです」と自分で言う。

高校卒業後に上京。アルバイトから入った飲食業で生きると決め、様々な苦難を乗り越えながらも「業界の異端児」と呼ばれるほど次々と新しいコンセプトを提案する店舗展開において成功を収めてきた。

現在の幹久の会社では海外のコンセプトを基にオシャレなカフェから居酒屋まで幅広く展開。現在都内に30店舗、アメリカに5店舗を展開するグローバルな飲食店を経営している。

メディアにも度々登場し、新しいアイディアが面白いとよく言われ、ブームの火づけ役となる幹久の会社の業績は好調だ。一代でここまで築き上げたのは立派としか言いようがなく、何もかもが順調そうに見える。

「業績は順調です。でも、新しいコンセプトを作って店舗に反映しても、半年後にはそれを真似した上手な経営者に抜かされる。常に誰かに抜かされるんです。」

作っても作っても、直ぐにトレンドは移り変わり新たな物を求めれらる。一度大成功したところで、飽きられたら終わりだ。大ヒットしてブームになるのは嬉しいが、ブームになってしまうといつか必ず終わりが来る。

飽きられないように常に試行錯誤を繰り返し、赤字店舗は他の黒字店舗の売り上げで埋める...実は裏側では自転車操業のようになっている。

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