上位3%の悲哀 Vol.2

上位3%の悲哀:年収1億円越えの元・伝説トレーダー。年収2,500万円になった今、自分に価値は無し?

東京には、上には上がいる。

地方で羨望の眼差しを向けられる年収1,000万円プレイヤーかて、東京ではさほど珍しいものではなく、「都心で優雅に暮らすには世帯年収2,000万円はないと。」とこぼす、東京婚活女子も少なくない。

とはいえ、十分な稼ぎに、素敵な家庭と子供。客観的に見れば、十分恵まれた生活。これ以上、何を望むものがあるだろうか?

だが、彼らの得体の知れない渇きが満たされることは、決してない。

そんな日本の同年代で上位3%には入るであろう男たちの、東京生活での悲哀に焦点を当てる。

前回はITバブル時代の破片である年収1,000万円の修二を追った。

今週は?


名前:晴彦
年齢:42歳
職業:トレーダー
年収:2,500万円

元伝説のトレーダーと呼ばれた男


外資金融界で、ひと昔前に名を馳せた男がいる。それが晴彦だ。業界トップと言われれる外資系金融の会社におり、そこでの業績は群を抜いていた。業界にいた人なら誰もが知っている、伝説のトレーダーだ。

稼いでも稼いでも入ってくる給料。気がつけば、若干28歳にして年収は1億円を優に越えていた。

声を掛ければどんな女も付いてくる。新車のポルシェが出る度に買い替え、29歳の時に皇居にほど近い千代田区二番町に2億円の家を購入。

「手に入らない物は空と宇宙くらい。当時は本気半分、冗談半分でよく言っていました。」神経質そうに見える晴彦がクスリと笑った。

しかしリーマンショックを迎えた2008年を境に晴彦の給料は減り続けていく。そして2016年現在、勤めていた外資系金融を去り、今は自分で投資をしつつ資産運用をしている。

年収にすると2,500万円位だ。傍からすると憧れの金額に近い。

「生きるためには困らない金額だとは思っています。でも、自分の中で今の年収は中途半端で凄く歯がゆい。」

晴彦にとって年収2,500万円なんてみっともなく、奈落の底に落ちた気分がするそうだ。

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