バルージョ麗子 Vol.3

バルージョ麗子:このまま一生独身なの…?悩む麗子が代官山のバルで思わぬ人と再会

女の幸せはキャリアか?それとも結婚か?

婚活に燃える同僚、キャリアに突っ走る先輩の間でどちらも選びきれない32歳の麗子。彼氏ナシ。

そんな彼女を癒すのは、その麗しき名前に似合わない?賑やかなバルでの心地よいひと時。「お酒を飲んでいる時間がいちばん楽しい!」と、現実逃避のごとく、今宵も一人、素敵なバルを探して東京を彷徨う。

先々週は飲み過ぎてMr.アベレージと朝を迎え、先週はバルで出会った祐二に「一人で生きていけるタイプ」とイタイところをつかれる……


結婚のプロ。なのに花嫁姿の自分は想像できない


元彼との破局以降、恋愛と呼べるものもなく、仕事に打ち込んできた麗子は、順調にキャリアを積んできた。

麗子は国内最大級のブライダル関連メディアで統括マネージャーをしている。クライアントであるブライダル企業と、カスタマーである新郎新婦のマッチングのために、様々な角度から「結婚」について考える。

昨年まではプレーヤーとしてクライアントを担当し、連日打ち合わせや撮影などで都内各地の式場やスタジオを飛びまわっていたが、今は管理職としてオフィスにいる時間が長くなった。

ブライダル産業は少子化と時代の変化の影響から、のびしろが少ないと言われている。社内の他の事業部である妊娠・出産事業や教育関連事業などと比べると、正直、頭打ち感は隠せない。さらに、最近、都市部では結婚式も披露宴もしない「なし婚」が流行っている。

一方で、晩婚化によりこだわりの強い新郎新婦が増えたため、結婚式の単価は上がっている。その追い風となっているのが麗子が担当するメディアだ。

麗子率いる首都圏Divisionは、事業部内で最も重要なエリアとして位置づけられている。他エリアには絶対に負けられないというプレッシャーもある。

なのに、だ。今期の予算達成までまだ数字が全然足りない。

ローンチしたばかりのWebショップの売れ行きが予想を大きく下回っている。Webショップの売上は、今後のブライダル事業部にとって重要な鍵となる。クライアントやユーザーの声を反映し、アイテム選定は練りに練った。

一体どこが問題なのか。サイトをじっくり眺めながら麗子は頭を抱えた。

「あなたがしたいのはどんなウェディング?」

画面上の花嫁がそう問いかける。みんな、どんな結婚式がしたいのだろう。一世一代の華やかな舞台と意気込む人もいれば、親孝行のつもりと割り切る人もいる。

麗子は自分の花嫁姿を想像してみた。純白のドレス、無造作に仕上げたヘア、ラインストーンが輝くブライダルネイル。花嫁の姿ははっきりと浮かぶのに、自分の顔を重ねた瞬間、イメージはふっと消え去る。

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