バーキンの秘密 Vol.1

この世で一番偉いのは、バーキンを売るエルメスの店員?150万のバッグに女が熱狂するワケ

日本に留まらず、世界中の女性たちを魅了する高級ブランド・エルメス。

そんなエルメスの代名詞といえる存在であるバーキンやケリーの価値が、ここ数年、局地的バブルかのように高騰し続けている。

数年待ちが当たり前とか、150万のバーキンが250万で売れるとか、裏口の入手リストがあるとか。都市伝説のようにまことしやかに囁かれる噂...

なぜ女性たちは、バーキンに惹かれるのか?

現代の女性たちの間で、バーキンを持つ意味について、東京カレンダーでは、4人の女性たちに話を聞いた。

そこからは、もはやファッションアイテムを超えた驚くべき世界と価値観が見えてきた...


File1.外資系コンサルティングファーム勤務・ユリアさん


「ファーストバーキンを手にいれたのは、25歳の時です。」

そう言って口に手を当てて笑う、ユリアさん。

顔立ちは、おっとりとした雰囲気の癒し系。薬指には、ハリー・ウィンストンを象徴するHとWのプラチナ台座に、センターストーンは推定0.9カラットのダイヤ。

眩みそうな目をこらして、ユリアさんの輪郭を捉えると、君島十和子さんを彷彿とさせるコンサバティブな巻き髪に、キャサリン王妃もご愛用のイギリスブランド「アマンダ ウェイクリー」のワンピース(ちなみに、こちらは日本未発売)を身に纏っている。

小柄で可憐な彼女が話す、バーキンへの強い想いに私たちは驚いた。

「どうしても欲しかったのに、なかなか手に入れられなくて。悔しい思いを何度もしました。一方、ほいほいと手に入れている女性もいる。そんな身分の女性が羨ましかったんです。」

バーキンの定価は不明だが、巷では「150万円説」が根強い。

たしかに、バッグひとつに法外な金額であるような気もするが、外資系コンサルタントとして大金を稼ぐ彼女には潤沢な経済力もあるだろう。そこまで欲しかったら、難しい話でもない気がする。

しかし、話を聞いていくうちに、バーキンを求めることは即ち、世の中に蔓延る複雑な序列関係に直面することでもあるようだ。

ユリアさんの、おっとりした雰囲気に似合わないような、バーキンへの並々ならない執着と愛情、そして、ファーストバーキンを手に入れるまでの壮絶(?)な過程をぽつりぽつりと語ってくれた。

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