こじらせマン Vol.2

こじらせマン:20代の頃は肉食系だった40歳のWebデザイナーが、草食化した理由

リラックマ的癒し系オッサンも、かつては肉食系男子だったという新事実が発覚!


それにしても健夫の久しぶりの恋ネタの浮上に、絵美里はワクワクしていた。

お相手の女性、梨華(24歳)は広告代理店の受付嬢で、健夫好みの化粧っ気のない天然系美人。


まだ社会人になりたての彼女の目には、40歳の健夫はずいぶん大人(とゆうかオッサン)に映っているはず…。でもきっと、このリラックマのような癒し系オーラに惹きこまれたに違いない…。とか、受付嬢ということは、もしかしたらオッサンキラーか!?など、与えられたデータから、絵美里は梨華の心情を必死に探ろうとする。

「そうなんだ、じゃあこのことはみんなには黙っておくよ。でもさ、珍しいよね、相手側のプッシュがあったとはいえ奥手の健夫さんがそんなトントン拍子にデートなんて。」

「まぁね。俺もなんとなくいいなと思ってたから、向こうから来てくれて正直嬉しかったな。でも、言っとくけどデートに誘ったのは一応俺からだから。」

「えっそうなの!?」

全く信用していない様子の絵美里の口調に腹が立ったのか、健夫はムキになって続ける。

「俺、こう見えて20代はなかなかの肉食系だったんだよ。デートする相手は常にいたし、合コンでそのままお持ち帰り…なんてこともあったんだ(笑)。それに、30前後の頃は4年くらい真剣交際していた彼女もいたんだよ。」

初めて聞いた健夫の若かりし頃の恋愛話に、絵美里は驚きを隠し切れない。そもそも『肉食』も『真剣交際』も普段の健夫との会話の中では全く聞き慣れない言葉だった。

「その人とはどうしてダメになっちゃったの?」

「彼女は3個上の大人の女性だったから、付き合っててすごく居心地はよかったんだけどね…。彼女の年齢もあって、つきあって2年くらいしてから、なんとなく結婚の話が出るようになって…。でもタイミング悪く、そのあたりから俺の仕事が忙しくなっちゃって段々喧嘩というか、すれ違いが起きるようになっちゃったんだよね。」

健夫の元カノ、由里は人材派遣会社の営業職で、経済的にも自立している上に、家庭的な一面もあった。まだアシスタントで毎日深夜まで働いていた健夫にとって、彼女は最高のパートナーだった。

しかし、30歳を越えた頃、健夫がデザイナーとして独立し、責任のある仕事を持たされるようになったことで状況が一変した。精神的にも時間的にもさらに余裕がなくなった健夫は、わずかなオフの時間に、由里に会うのが段々と億劫になってしまったらしい。

仲良しだったはずの二人の間に徐々に亀裂が入り、最終的に由里が社内の上司と不倫してしまい、二人は別れてしまう。

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