LAST Vol.16

オシャレ賢者5人に聞いた、ちょいクラシックな夏の着こなし大特集!

夏だからってTシャツに短パン?そんなお洒落なら誰でもできる!

冬の素材と異なり、夏の生地ではなかなかお洒落が難しいとお悩みの男性読者の方へ、業界を代表するオシャレ賢者5人のベテランが、とっておきの着こなしを伝授します!!

LAST

フロントダーツをとらない、ナチュラルショルダー、センターベントのアメリカントラディショナルスタイル、いわゆる「Ⅰ型」のスーツは、年5着は仕立てるという山本さん。パッチ&フラップポケットのカジュアル感が、力の抜けたシティーマナーを実現する。手にした帽子は、フランク・シナトラ風に幅広のリボンを配した、ケイドが『CrownClown』とコラボレーションしたオリジナル。

シティマナーなリラックスしたスーツスタイル。

取材時はちょうどNYから帰国したところだった山本祐平さん。テーラー『ケイド』は近年海外に招聘されオーダー会を行うことも多く、山本さんはワールドワイドな「アメリカンスタイル」の伝道師となりつつある。そんな彼が着こなしの上で重要と考えるのは「シティーマナー」であること。

アイビースタイルをリラックスして着る、力の抜けたスタイルこそシティーマナーの要諦。そして夏の服地として、シアサッカーやダークなマドラスチェックを挙げる。

この着こなしは、山本さん所有のニューヨークに関する古い本がベース。本には次のような記述がある。

靴はブラックカラーの、オールデンのコードヴァンタッセルスリップオンをあわせて、シティマナーな足元に。

「その男は、ブルックス・ブラザース製の白っぽい縞入りの夏服に、グリーン地に白玉の、いわゆるポルカ・ドットの蝶ネクタイをしめていた」。

まだシアサッカーの呼称など浸透していなかった頃の表現は、不思議と新鮮な響きがある。それは山本さんの、不易な、それでいていつもフレッシュな着こなしに通じるようだ。

Yuhei Yamamoto

Tailor

山本祐平 『Caid(ケイド)』代表。アメリカンなテーラードスタイルを追求し、具現化するテーラー。「平凡なものを、丁寧につくる」という哲学に賛同する輪は、日本のみならず米国やアジア圏にも広がっている。

『batak House Cut(バタク ハウスカット)』スタイルド・ビスポークのスーツ。3パッチポケット&ノーベントの上着にインツープリーツ、裾幅23センチのトラウザーズ。服地はbatakが日本のメーカーと開発したオリジナル。ロングポイントの麻のシャツにカラーバーをあしらい、ネクタイはソブリンハウスで購った芯なしのプリントタイ。大人な30’sスタイルだ。手にした帽子はパリのオプティモ・クラウンのもの。

現代的なバランスとクラシックな佇まい。

「普段から何かあって街へ出るときには、スーツを着ることが多いんです」。

このように語るのは、イラストレーターのソリマチアキラさん。この夏に着たい、ちょっとクラシックなスタイルとしてピックアップしたのは、スーツからシャツそしてブレイシーズまで「麻素材」の総リネンスタイル。

「去年ネイビーの麻のジャケットを誂えて以来、夏は麻を着たくなって。新たに麻らしいクリーム色のスーツを誂えました」。

靴はクロケット&ジョーンズのバーガンディ&ホワイトのコンビローファー。ブラウンのストライプ柄のソックスが、クラシック・カジュアルな雰囲気に華を添えている。

3パッチポケットの麻のスーツは『バタク ハウスカット』のスタイルドビスポーク。

「1930年代から60年代ぐらいまでの、英国やヨーロッパの雰囲気が落ち着くんです。でも、そのスタイルをコスプレ的に着たくはない。オーダーメイドで仕立てることで、現代風にしています」。

トラウザーズの裾幅などはそれほど太くなく、現代の目から見ても普通のバランス。他のアイテムも現代の物が主だが、その佇まいは実にクラシック。クラシック=単に古い、ではないのだ。

Akira Sorimachi

Illustrator

ソリマチアキラ 『Men’s Precious』や『Men’s EX』といった男性誌でのスタイリッシュなイラスト、または広告のコミカルなキャラクターなどで知られるイラストレーター。どこかレトロスペクティヴな味わいの画風にファンが多い。

イタリア「カノニコ」製のウールサッカー地で仕立てたスリーピース。そのどこか和風の素材感と、ちょっと緩めにとったサイズ感で、リラックスしたスーツスタイルを実現している。帽子はトラヤ帽子店のエクアドル産のパナマ。手にしたクラッチはヴィンテージの「コンコルド」のノベルティ。乗客に配られたものらしく、テッド・ラピドスがデザインしている。

リラックスして落ち着くスーツの装い。

「休みの日でも、スーツを着ることが多いですね。コンサートや美術館に行くときはスーツが多いです。落ち着くというか、便利でもある。年相応ということもあるかもしれません」。そう語るのはBEAMS のファッションディレクターである尹勝浩さん。

この日はビームスでオーダーした、ブラウンカラーのウールサッカー地のダブルのスリーピースに、『ボルゾネッラ』の柄が鮮やかなシャツ、そしてグリーンのニットタイを合わせた。

「マリの写真家、セイドゥ・ケイタの写真の感じでしょうか。ブラウンのスーツは最近のアフリカへの関心を反映しています」。

靴はもう何足も持っているというチャーチ「BURWOOD」のコンビモデル。No.81ラストの適度な丸みがカジュアルな印象。ソックスはパンセレラの鮮やかなボーダー柄。

写真集『サプール』以降イタリアなどで注目されているアフリカンテイストを、尹さんは独自のカルチュラルな見識をもって、自身の装いに落とし込んでいる。

「茶色のスーツにはまた、ジョークの意も含まれますね」と笑う尹さん。スーツが落ち着くという言葉の背後には、常識を覆す鋭敏かつパンクな感性がある。

Katsuhiro Inn

BEAMS Fashion Director

尹 勝浩 学生時代からビームスで働き、ショップマネージャー&バイヤー、商品企画を歴任。現在は「ビームス 銀座」でショップスタッフを務めるかたわら、自身の持つ豊富な知識と経験を活かしメディアへの寄稿や講演も行う。

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