週末婚2016 Vol.8

週末婚2016:テーブルを壊した犯人との直接対決! 追い詰められた妻が頼るのは……!?

前回までのあらすじ

週末だけ一緒に過ごす結婚・週末婚生活を送る諒介(31)と理帆子(35)。

ミラノサローネでテーブルを壊した犯人がアシスタントの沢井彩だとわかった夜、諒介と大ゲンカをしてしまい、そのまま1ヶ月が経ってしまう。
一方、諒介は、アシスタントの星野花と飲んだ帰り道、何者かに写真を撮られてしまい……。

週末婚2016 vol.7:結婚3年目で初めての大喧嘩。妻には夫の知らない顔がある!?


「何なの、これは……。」

夫との初めての大ゲンカから1ヶ月が経とうとする頃、理帆子の事務所のアドレス宛に、差出人不明のメールが送られてきた。諒介が若い女を路上で抱くような写真が添付されている。

件名は「傲慢で身勝手な週末婚夫婦に制裁を。」

最初に理帆子を襲った感情は、諒介が浮気しているかもしれないという不安ではなかった。こんな忌々しい写真を理帆子に送りつけてくるほど、自分を憎んでいる人間がいるということだ。

親切心で送ってきたわけではないことは明らかだ。理帆子に対してなのか、諒介に対してなのか、あるいは両方に対してなのかは分からないが、件名からして悪意の塊であることは間違いない。

悪いことほど続くというのは本当のようだ。夫との不和、アシスタントの裏切り……さらに追い打ちをかけるように、夫の不倫疑惑と怪文書。

沢井彩が理帆子の作品を壊したことが分かってから1ヶ月が経つ。悪い噂ほどよく広がると言うが、どうやら、彩が理帆子の作品を壊したという事件が、尾ひれがついて、狭いデザインの業界内に広がっているようだった。

理帆子と彩と森研吾が三角関係であったとか、諒介と彩が不倫関係にあったとか、根も葉もない噂が理帆子の耳にも届いていた。

更に悪いことに、新たな仕事の依頼が減っていることは事実であり、次なる大きなデザイン賞への応募を考えるどころではなくなっていた。諒介にも連絡を取らなければという気持ちはあるが、もしこのような仕事の状況が続くようであれば、事務所の存続にも関わってくる。

あの夜の直後、沢井彩から退職願が送られてきていた。彩を失うことは痛手であったが、そのままにしておくというわけにもいかず、退職はやむを得ないという判断を理帆子は下した。彩がテーブルを壊したのは本当に森のためなのだろうか。理帆子はいまひとつ腑に落ちていなかった。

彩に連絡を取ってみよう。

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