今日会えるイケメン店員 Vol.1

今日会えるイケメン店員:リンゴのように甘酸っぱい笑顔で私の心を癒してくれる男

甘酸っぱいイケメンはいま話題の奥渋にいた!

いま注目のエリア・奥渋谷にあるカフェ『APPLE&GINGER』で、笑顔の素敵なイケメンに出会った。その店は渋谷駅から歩いて10分の閑静な住宅街にある。一歩踏み入れた店内は、私が若い頃に付き合っていた彼のワンルームを思い出すかのような手狭さ。店内のいたるところに並んだリンゴの香りとともに、甘酸っぱい思い出がよみがえってくる。

彼の名は、アレン。身長は185センチ。この店のスタッフをしながら、モデル業をメインにやっているそうだ。シンプルな『チャンピオン』のスウェットもどこかオシャレに着こなし、ナチュラルな店内の雰囲気にもぴったりとハマっていた。

ハーフ顔のアレンに出身地を訪ねてみると、出し抜けに「おしんって知ってますか?」と聞かれて戸惑った。

『おしん』は1983〜1984年に放送されたNHK連続テレビ小説で、当時、社会現象となった大人気ドラマである。海外でも知名度が高いことは知っているが、私は残念ながら一度も観たことがなかった。それでも、ハーフ顔のイケメンから飛び出した『おしん』という言葉のギャップは衝撃を受けた。

「出身は山形。『おしん』と同じですよ」

と言って、差し出したスマホの画面には、故郷の雪景色。

「ここは、米沢牛で有名な米沢です。この近くの高校に通っていました。冬の時期は大雪で何もできないくらい、本当にド田舎でした……」

アレンのふと見せる憂いをおびた表情が、雪国で凍えている少女と重なってくる……、いや、『フランダースの犬』のネロか。

イケメンが語る涙のエピソード

「雪深いので家で過ごすことが多くて、青春時代もインドア。映画ばっかり見ていました」

映画が好きで芸能界に興味を持ち、18歳のときに仙台コレクションに出演したことがきっかけで東京でモデル活動を始めたという。

「父親はイスラエル人で、イタリア系ユダヤ人とロシア系ユダヤ人のミックス。母親は日本人だけどクリスチャン。ちょっと複雑なんです」

高校を卒業した後、カナダに留学。普通の語学学校に通うのがイヤで、カナダで働く難民の人たちが通う学校に入学したという。

カナダといえば移民による多民族国家であり、シリア難民の受け入れも歓迎したことが記憶に新しい。もちろん一般の人を受け入れている学校ではないので、交渉に交渉を重ねて留学が実現した。

「いろいろな国から人が集まっているから、宗教的にも難しいところがありました。共同生活は揉めることも多くて。僕自身は強い信仰はないので疎外感があったし、ハーフである自分を中途半端に感じることもありました。でも、あるとき、まわりの仲間から“トランスレイター”だと言われて。『おまえが、みんなとみんなを繋いでくれてるんだ』って。今まで自分の生い立ちはなにも感じていなかったけれど、それが自分のアイデンティティみたいなものになりました。片言の英語しか話せなくても、なんだか分かり合えた。そして、大切なのは言葉だけじゃなく、笑顔が共通言語だったんです」

笑顔で人をつなぐこと。お店にいるときもモデルの仕事をしているときも、それがアレンのテーマとなっている。

「留学中、まわりのみんなは事情があって生まれ育った国を出て働く貧しい人たちでした。それなのに、僕が日本に帰る日に、少しづつお金を出し合って買った日本製のデジカメをプレゼントしてくれたんです。僕がいつも携帯でいろんな写真を撮っていたから、『写真が好きなんだろ』って。本当に嬉しかったですね」

アレンの目標は、いつかモデルとして世界をつなげる作品を残すこと。

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