HYS 45m Explorer Yacht "CKlass"
このヨットはもともと、日本の新潟造船が1992年に建造、2011年に引退した「栄丸」が前身だ。「栄丸」は漁業実習訓練船として日本沿岸を長く航海してきた。
日本で寿命を全うする頃、イギリス人マーク・プランネル氏が経営するフィリピンのHYSヨットがこのヨットを購入し、高級エクスペディションヨットとして生まれ変わった。HYSは古い商船などをプライベート用のスーパーヨットに改造することを専門にしている。
プランネル氏によると「ヨットに改造するための船を世界中で探していたが、日本のものが最高だった。最高の造船方法にしっかりとしたシステムを持っている」とのこと。
こうして「栄丸」は2015年に、45mの長距離エクスプローラー「CKlass ノーティーク」に生まれ変わった。
この「Cklass」には、45m²のジャクジー付きオーナー用ペントハウスに、オープンエアーなラウンジ、60m²のサロン、バー、フォーマルダイニング、キチネットエリア、30m²のアルフレスコダイニングデッキ、70m²のヘリデッキ、アウトドアエンターテイメントプラットフォーム、ジム、映画室、そして4室のゲストステートルーム、それに加えて80m²のテンダーデッキがある。
このテンダーデッキはテンダーやそのほかの器具などがない場合は、折り畳み式の扉が水面まで開いた状態のテラス、ビーチクラブにもなる。
船体はスチール製、スーパーストラクチャーはアルミ製で、非常に安定しているヨットだ。さらに最新のトラックスターのゼロスピードスタビライザーを搭載しており、よりこのヨットを安定させている。
「Cklass」のエンジンは1基のみ。このエンジンは新潟造船がサーベイし、問題なくしっかりと稼働しているが、負担を軽減するために、前後にスラスターが取り付けられた。クルージングスピードは12ノット、トップスピードは15ノット。これは45mのエクスプローラーヨットにとってなかなかいいスピードだ。
エンジン自体はローテクではあるものの、しっかりとメンテナンスされていることもあり、最新のハイテクエンジンに発生するような問題はない。そして、航海レンジはなんと1万マイルを誇る!