前回までのあらすじ
“ホンモノ”の都会のオトコへの第一歩を踏み出すため、「ブルーアワー」という高級万年筆(17万6000円) を一括払いで購入したデキ男営業マン・森裕哉(もり ひろや)。
気になっていた美人先輩社員・安浦千佳から誘われ、2人きりの「上司へのプレゼント選び」に行くが、文房具屋を出たあとの店選びで大失敗。「"ホンモノ”の都会の男」への道のりはまだ遠い――。
第5話:文具の品格:知らないと恥ずかしい、試し書きで「永」を書く理由
インクの出にくくなった万年筆を復活させる方法
「いやー、助かった。森くん、ありがとう」
IT系ベンチャー企業の役員・後藤が腕を組み、感慨深そうにうなずく。目の前には、スラスラと試し書きされた様子の1枚のメモ用紙と、1本の万年筆が置かれている。
裕哉は自社の新商品を紹介するため、取引先である後藤の青山にある瀟洒なオフィ......
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