扉の向こうは秘密の空間!広尾の教えたくないベスト隠れ家4選

広尾といえば、洗練された大人が集う街といったイメージ。大使館が多いからなのだろうか、インターナショナルな空気感もある。これといったランドマークがないから若者が寄り付かない……、ってことが逆に大人には好都合だったり。

だから、広尾にはたくさんの隠れ家レストランが存在する。派手さはないけど、上質な料理にフレンドリーな雰囲気、品のいい大人だけが似合うお店ばかりだ。カジュアルながらもラグジュアリーなレストランしか広尾では生き残れない。

一見、入りづらいお店でも入ってしまえばあたたかく受け入れられる。さあ、広尾の新たなる扉を開けよう。

ゆったりとテーブルを配置した店内

現地で得た本場の技術に儚げな和のテイストをプラス『ポンテ デル ピアット』

広尾

広尾商店街沿いのビルの1階だが、奥まった場所にある入り口に期待が高まる。扉を開けると、上質なインテリアで統一された優雅な空間がもてなしてくれる。じわじわと人気を集め、オープンから1年を迎える前には予約困難な人気店に。

シェフを務める忠内秀哲氏は、マルケの『ウリアッシ』や、トスカーナの『ダ ブラカリ』をはじめとするイタリア本国の星付きレストランで修業を重ね、ヴェネトの三ツ星レストラン『レ カランドレ』では、肉部門のシェフに抜擢され、マッシミリアーノ アライモ氏に師事した腕の持ち主だ。

あんこうとアンキモ・根セロリのリゾット ゆず風味。写真はコースの一例

ディナーコースはバリエーション豊かな約10皿で構成されるが、繊細で軽やかな料理ゆえ、食べ疲れる心配はご無用。フォークを入れるのをためらうような儚げな印象を受けるのは、3年間にわたる和食の経験からくるものかもしれない。

「あんこうとアンキモ・根セロリのリゾット ゆず風味」は、あんこう鍋の〆の雑炊からインスピレーションを受け考案されたメニュー。骨を煮込んで作った出汁やゆずの果汁の泡が、こっそりと和を醸し出している。作り出される一皿には、シェフの背景が投影されているのだ。

魚介の旨みを閉じ込めた濃厚なソースが、淡白な魚と好相性。ヤガラと魚介のブイヤベースソース 生ウニとミモレット添。写真はコースの一例

厨房の隣りにある個室は、3名まで利用可能。ガラス窓越しに厨房を垣間見られる

ウェルカムプレートや箸置きなど、随所にこだわりを感じる

弟子たちが巣立つステージでバージョンアップした新和食を『Sudachi』

広尾

日赤通りの地下にひっそりと誕生したのは、ミシュランの星を8年連続で獲得している『ラ・ボンバンス』の岡元信氏が手掛けたセカンド店。だがしかし、よくある2号店とは、ひと味もふた味も違う。

岡元氏のもとで修業を重ねた弟子が腕を振るう舞台となる店舗でありながら、価格は『ラ・ボンバンス』より高い。

小ぶりなサイズだが、いずれも存在のある味わい。蟹と鮑の肝ソース、牛ロースと鮟肝、雲丹の焼きおにぎり。季節のオードブル。写真はコースの一例

根底は同じ新和食のスタイルで、鮨や鉄板など料理のバリエーションが広くなったとはいえ、親方の店よりコースの価格設定が上というのがユニークだ。これは、弟子たちのモチベーションが上がらないはずがない。

岡元氏から弟子たちに対して、この上ないステージとなる店で、料理人として羽ばたいてほしいという“巣立ち”の意味が含まれている。

そして、もうひとつ、“素”と“ダチ”にも由来。大切な友達との語らいで、素の自分を楽しんでもらう場所でありたいという願いから誕生した店でもあるのだ。ちなみに、テーブル席の脇に、小さな“酢橘”の実がなる木が置かれている。そんなさりげない遊び心にクスッと微笑んでしまう。

白子と鶏真薯に薄くスライスした餅をのせて。季節のお椀。写真はコースの一例

シャリには上品な赤酢を使用。季節の鮨。写真はコースの一例

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