香港ガールの野望 Vol.7

「東京に恋した香港ガール」マギーがつかんだ愛と夢

前回のあらすじ

東京女子・マリと扮した香港人・マギーは、何としても結ばれたいと願っていた理想の男性・裕二に婚約者がいることを知る。食事を終えた後、マギーの誘いでメインのダイニングに足を運んだ裕二が目にしたものは、婚約者・桃子と見知らぬ男が仲睦まじく笑い合う姿だった。それから月日は過ぎて、早3年。

香港ガールの野望 Vol.6:香港ガールの二面性に惹かれた、やり手弁護士の真実く東京での真の野望

「マギー!」

背後から叫ばれた声に、純白のレースに身を包んだ花嫁はiPhoneを片手に振り返った。

「あなた、仕事の電話もほどほどにして早く支度を終わらせないと…皆お待ちかねよ。」

笑いながらちょっと困った顔で眉をひそめるナオミに、マギーは「ごめん、あとちょっと」と返事をすると鞄の中にiPhoneをしまう。時計を見ると、もう午後3時10分だ。

「大変、あと10分で始まっちゃうじゃない!」

突如焦りだした花嫁に、だからいわんこっちゃないとナオミは小さくため息をついた。まったくこの子は、結婚式よりもその後の自分のブランドのオープニングパーティーのことばかり気にしているんだから…

「あ、そうだ。」

ナオミは思い出したように鞄を開くと、小さな赤い包みを取り出した。

「マギー、お誕生日おめでとう!もう30歳になったのね。」

包みの中に入っていたのは…金で作られた三日月のネックレス。

「うわぁ〜素敵なネックレス!ありがとう。」

満面の笑みで喜びを表現する彼女に、ナオミは、「だって三日月は、あなたにとってのラッキーアイテムなんでしょう?」とささやいた。

―そう、あの夜…「今夜に全てを懸ける」と銀座の空に輝く月に誓ったあの日から、三日月は私にとって幸運のチャームとなった。

「ってこんな呑気に笑ってる場合じゃないわ。マギー、急いで!」

先を歩くナオミの後を追いながら、マギーは『赤坂璃宮 銀座店』でのディナーのことを思い出していた。

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