さあ寒くなってきた!都内で本物のおでんを食べるなら抑えたい名店3選

寒い夜、たまらず恋しくなるのはおでん鍋から立ち上る湯気。冷めないうちに、ぱくりとひと口。
口の中に広がる、具材の旨みと豊かな出汁。あゝ、たまらなく幸せ。

花柳界を支えるおでん割烹、隠れ家バーで出すほっこりおでん、屋台の雰囲気でより旨くなるおでんと、三者三様の秘伝の出し汁が染み込んだ都内絶品おでんを食べるならここ!

花柳界を支える上品な出し汁が染み込む
『おでん割烹 ひで』

「鈴子姉さん、三味線の姉さん……そうですね、今はもう数えるぐらいしか円山町に芸者さんはいません」。

わずか40年ほど前に遡れば、多くの料亭が軒を連ね、芸者も数十名はいたという街の中心に『ひで』はある。オープンは昭和51年。

「9月までは1台、10月から3月までの冬場は2台になる」

鍋のおでんが今も変わらぬ看板メニューで、野菜なら、蕗や蕪、大根といった、旬の滋味溢れる各種があり、ロールキャベツやがんもどき、つみれなど、個性的で手の込んだ自家製も少なからず。およそ60種のおでんがそろう。

左上から時計回りに、エリンギ&蕗、がんもどき&牛すじ、椎茸チキン、つみれ、袋(表)&袋(裏)、ロールキャベツ

「がんもどきは、豆腐を裏ごしして、そのときどきにある具を練り込んでいます。今はキクラゲと銀杏、カニの身ですね」。

創業者で先代の女将の下へ、今のご主人が来て20年以上。鍋の中で区画ごとに美しく整理された、ひとつひとつを慈しむようにお玉で出汁を回しかけ、各々に味がよく行き渡るよう、時折、菜箸で上下を返す。この光景も受け継いだ。

出汁は鰹が香る上品な味。酒とみりんのほか、ほんの少し薄口も使うが、味つけは塩がメイン。啜れば思わず吐息が洩れる。

鍋の前に立ち、おでんの世話をするご主人。手入れの行き届いた白木のカウンターは好きなおでんを見ながらあれこれ頼める特等席

「花柳界の人たちが夜に食べるから、繊細な出汁にしたのかもしれません。出汁は毎週入れ替えますが、日々の塩梅を利き分けることも大切。練物は味を出し、大根などは味を吸う」。

熱々のおでんが旨いのはいつの世も同じ。幸せを実感する。

予約は基本的に座敷のみ受付。5室あり、刺身や焼物なども供されるコースが主体。この場合のおでんは鉄鍋に各種を盛り込んだスタイルで提供

開業時の風情を今に伝える一軒家

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