東京人生ゲーム Vol.8

東京人生ゲーム:44歳二子玉川で悟る、“狂った街TOKYO”での自らの地位


前回までのあらすじ

慶應大学卒業後とある総合商社に勤めた拓哉。20代を「渋谷」「西麻布」で過ごし、挫折を経験し「蒲田」へと引っ越す。その後ベンチャー企業へと転職し、経営幹部に。「芝浦」「広尾」と引越し、上場も見えてきた直前でストックオプションで揉めて退職。40歳で「学芸大学」に住みながら事業を起こし、その後44歳となった時のお話し。

東京人生ゲーム第6話:41歳学芸大学で始めた「他人と比べない暮らし」

CRAFT JAPAN、二子玉川(用賀)にリアル店舗を出店


伝統工芸品やハンドメイド品を販売する会社「CRAFT JAPAN」を立ち上げた話は前回しましたよね。最初は「Etsy」などのオンラインのショッピングモールを中心に出品していましたが、かなりの人気を博すようになり、43歳になった昨年、小さいながらにリアル店舗も構えることができました。場所は二子玉川です。といっても最寄駅は用賀からの方が近いんですけどね(笑)

「CRAFT JAPAN」という名前で「Etsy」のような海外サイトでの販売実績が結構あったからか、「浅草」「新宿」「渋谷」などの外国人にとってメジャーな街じゃなくても、この二子玉川(用賀)のリアル店舗には結構外国人のお客さまにお越しいただいています。

中にはこの店に立ち寄って、僕の伝統工芸品やハンドメイド品に対する想いを直接聞きたいというお客さんもいて、嬉しい限りです。モノを売るだけではなく、コミュニケーションやストーリーに価値の重きを置く時代の到来を感じます。

もちろん、外国人のみならず地元の人をはじめとした日本人にも人気です。この二子玉川という地は世田谷の中でも成城と肩を並べる裕福なエリアということもあり、単価が高いものでも「品質が良い」とお客さまが思ってくださったモノは、どんどん売れていきます。

同じ富裕層でも、六本木など港区にお住いの方々とは、お金の使い方が違うというか。30代は港区で過ごしてきたのかもしれませんが、40代50代になって二子玉川や用賀に一軒家を構えて、質の良いモノを少しずつ集めて始めていくようなライフスタイルにスイッチしていったのではないかと、日頃お客さまを見ていて感じます。

タケシ、サエコ、そしてタカハシのその後


そんなこんなで44歳になりました。5期目に入ったCRAFT JAPANはECとリアル店舗を合わせて年商4億円まで伸びてきました。社員は妻の春香と20代の若い男の子と女の子が1人ずつの4人。「ランサーズ」などのクラウドソーシングサービスも駆使しながら、低い固定費で経営しています。

そういえば僕の半生の中でキーマンといえる存在の人たちは、今頃何をしているのでしょう?

5MINUTESの社長であるタケシは、前回僕が40歳の時に上場してキャピタルゲインで5億円を得たことはお話ししましたよね。しかし上場後、業績が低迷して下方修正を発表したようです。時価総額も公募時の100億円を割ってしまいました。

彼は上場前に結婚していたのですが、キャピタルゲインでウハってしまい、浮気がバレて離婚したそうです。キャピタルゲインは財産分与と慰謝料で水の泡になってしまったとか...。僕にストックオプションを付与せず、富を分かち合おうとしなかった罰でしょうか(笑)。人生、ずっと上り調子で進むとは限りませんね。

東京をいち早くEXITした、京都烏丸貿易会社の御曹司に嫁いだサエコですが、嫁ぎ先の資金力を元に日本のみならず、世界を股にかけて遊びがエスカレートしていったようです。

しかし、風の噂によると、ニューヨークで出会った若い画家と駆け落ちしたようですよ。画家なので、そんなに稼ぎはないんだと思います。マテリアル・ガールも純愛に目覚めたのでしょうか(笑)。それとも、将来のピカソを発掘したと思えば、良い投資家といえるのかもしれません。彼女は画家の男によるキャピタルゲインを狙っているのかもしれませんね(笑)

そんなサエコは、僕と付き合っていた当時、そして今はこう思っているようです。
サエコ:「あれから7年。男子三日会わざれば刮目して見よと言うけれど・・・」

最後に、20代の時に総合商社で僕より先に出世したタカハシ。彼は結局僕がオファーを蹴ったコンゴへ駐在。コンゴでの奮闘が認められてか、30代後半で部長職に。なかなか出世しましたね。

ところが、40代に入ると部長からなかなか上に上がれない。40代での執行役員や子会社社長も誕生する中、彼は44歳にして未だ部長職のまま。この後さらに階段をあがれるのか、このままステイなのか先が見えない。この前久しぶりに飲みましたが、かなり白髪が増え、とても同い年には見えませんでした。

そんなタカハシはこんなことを言っていますね。
タカハシ:「企業戦士たちの嫉妬をパワーに変えながら、日本経済は成長していく。」

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