2015.11.14
ワインのことをもっとよく知りたい、でも、どこから手をつけていいのかわからない……。そんなアナタに東京カレンダーとAmazonのワインページがコラボーレションし、双方のサイトで情報をお届けする全4回のワイン特集!
第2回となる今回は、11月の第3木曜(19日)に解禁を迎える、ボジョレーヌーボーについて。いよいよ、今年もあの新酒を味わえる季節がやってきた。そこで、ワインジャーナリスト柳忠之氏がボジョレーヌーボーの疑問を解決。家族や友人とボジョレー片手に盛り上がろう。
Q.ボジョレー・ヌーボーってどんなワイン?
A.フランスのボジョレー地方で造られた新酒です。
ボジョレーが産地名。ヌーボーが「新しい」という形容詞。つまり、ボジョレー地方の新酒のことです。そのボジョレー地方はブルゴーニュの最南部、フランス第2の都市で美食の街として知られるリヨンの近くにあります。
ブドウ品種はガメイ。ブルゴーニュの一部というのに、北部のコート・ドールでおもに栽培されているピノ・ノワールと違うのは、テロワールが異なるから。一般に花崗岩土壌のボジョレーでは、ピノ・ノワールよりもガメイのほうが向いています。
ヌーボーはこのガメイをマセラシオン・カルボニックと呼ばれる方法で醸造し、香り高く、瑞々しい味わいを、収穫後間もなくして楽しめるように仕上げたもの。新鮮な果実を丸ごとボトルに詰めたようなワインです。
Q.なぜ解禁日が決められているの?
A.早出し競争を防ぐためです。
もともとその年の収穫を寿ぐために地元で飲まれていたボジョレー・ヌーボー。それがリヨンのビストロでも楽しまれ、その噂はパリにも届くようになりました。すると、我先にとパリに出荷する業者が現れ、中にはワインとして未完成なまま瓶詰めしてしまう不届き者まで出てくる始末。それで解禁日が必要になったのです。
1951年9月に定められた最初の解禁日は12月15日。ところがこれではクリスマス近くで大変と組合が怒り出し、その年は11月15日から出荷。その後、15年間は毎年、解禁日が変わり、1967年に11月15日と定められました。
ところが、15日が週末に重なると、運送業者が休みをとってしまうので出荷できません。それで1985年以降、現在のように11月の第3木曜日がボジョレー・ヌーボーの解禁日と決まったのです。
Q.日本でボジョレー・ヌーボーが流行ったきっかけは?
A.日本が一番早くボジョレー・ヌーボーを飲めるからです。
日本でボジョレー・ヌーボーが大流行したのは、バブルまっただ中の1980年代後半のこと。日付変更線の関係から、11月の第3木曜日午前0時解禁のボジョレー・ヌーボーが真っ先に飲めるのは、フランスではなくここ日本でした。それに加えて、日本人の初物好きもあり、日本でボジョレー・ヌーボーがブレークしたのです。
当時は解禁日の午前0時まで、成田空港の保税倉庫からワインが出荷できず、ボジョレー・ヌーボーを積んだトラックが午前0時の時報を合図に一斉に飛び出す姿が見られたものです。さらには成田までやって来て、午前0時ちょうどにボジョレー・ヌーボーを開けるつわものまで現れました。
現在は規則が緩められて午前0時が抜栓の解禁となり、事前にお店にはボジョレー・ヌーボーが届けられるようになったので、以前よりリラックスして解禁日を迎えることができるようになりました。
Q.2015年のボジョレー・ヌーボーの出来は?
A.間違いなく、近年まれに見る偉大なヴィンテージです。
「10年に一度の……」「今世紀最高の……」と、毎年、大仰な見出しが躍り、しばしば揶揄されるボジョレー・ヌーボーですが、今年はボジョレー・ヌーボー史上最高のヴィンテージのひとつとして、人々の記憶に残ることは間違いありません。
1985年、1995年、2005年……。もともと5のつくヴィンテージはマジック5とかミラクル5と言われるくらい、フランスではワインの当たり年なんですね。
今年はずっと好天に恵まれ、観測史上最も雨が少なく乾燥した年になりました。ボジョレーの帝王、ジョルジュ・デュブッフさんのお孫さんのアドリアンさんによれば、「太陽に恵まれ、濃密でありながらエレガントさを兼ね備えたボジョレー・ヌーボー」とのこと。期待が高まりますね。
■ワインジャーナリスト柳さんがおすすめする今年のヌーボーは?
ワインジャーナリストの柳さんがセレクトした、今年飲むべき3本をご紹介! どれも、Amazonのワインページで注文すれば、すぐに手に入るというのもうれしい。また、この他にも柳さんセレクトのボジョレーヌーボーが知りたい方は、こちらをクリック! ボジョレーヌーボーに関するさまざまな情報が掲載されている!
ジョルジュ デュブッフ ボジョレー ヌーボー
ボジョレーの帝王、ジョルジュ・デュブッフ氏が手がけるスタンダードなヌーボー。
その味わいはフレッシュ&フルーティのひと言。メゾンのアイコン、花をアレンジしたラベルも素敵。すべてのヌーボーの指標となるワイン。
ジョルジュ デュブッフ ボジョレー ヴィラージュ ヌーボー
とりわけ良質のワインを生み出すボジョレー北部38ヵ村のブドウが用いられた、ワンランク上のヌーボー。凝縮感に富み、深みのある味わい。
ボトルには、フランスの三色旗(赤、白、青)に彩られた花がちりばめられている。
ジョルジュ デュブッフ ボジョレー ロゼ ヌーボー
美しいサーモンピンクの色調を帯びたロゼは、欧米で大人気。それならばと、出来上がったのがボジョレー・ヌーボーのロゼ。
フルーティさも感じられる辛口で、料理とのペアリングもばっちり。女性へのプレゼントにも!
いかがだっただろうか。ボジョレーヌーボーという言葉を知ってはいたものの、こういった背景を知る機会はそうはなかったのでは? これらを踏まえて、柳さんに今年、是非購入したいボジョレーヌーボーをセレクトしてもらった。その詳細はAmazonのボジョレーヌーボー特集へアクセス!
また、Amazonの定温倉庫に関する取り組みも要チェック。 近年稀に見る出来と、柳さんが称す2015年。見逃す手はない。
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