2015.11.09
レジェンド焼肉職人の肖像 Vol.1ここ数年の“肉ブーム”の中でも、とりわけ確固たる人気を誇るのが「焼肉」。今、改めて焼肉を掘り下げるべく、“生ける伝説”級の焼肉店店主の哲学に迫った。3回連載の初日を飾るのは、まごうことなき渋谷の人気店『ゆうじ』の樋口裕師氏。一体、どんな哲学が飛び出すのだろうか。
最近は、牛のブランド名や格付け、熟成、希少部位などを謳う店が多い。だが『ゆうじ』には、それがない。肉だけではなく、焼肉屋の基本である下処理や切り方、味付けや料理の流れが、大切だと考えているからである。だからそれらの仕事を、徹底的に考え抜き、何回も試行したうえで供す。
客本位なのである。美味しく食べてもらえるには?創業して26年、常にそのことだけを仕事の中心に置いてきた。内臓や肉は、部位ごとにほぼ同寸の厚さと大きさに切りそろえ、誰が焼いても焼きムラが少なくなるように、仕込まれている。
そのうえで、各部位の個性をいかに生かすかを考え抜いた仕事が、舌を唸らせる。
おまかせコースの塩焼きは、味や食感の違いを楽しめるよう、テール、ハバキ、もも肉、ハラミに絞り、テールは塩こしょう、ハバキは醤油を絡め、モモは青唐辛子で作った薬味をのせる。
ハツアブラ、ギアラ、ヤン、コプチャンなど内臓類も、味を生かしながら、気になる部分を隠す、別々のタレを作って提供する。焼き台も、道具屋と改良を重ねた特注品である。
さらには、シビレの食感が生きた茶碗蒸しや、タンのしゃぶしゃぶ、ホルモンすき焼き、テールしぐれ茶漬け、ホルモン炒飯など、考え抜かれた個性的な肉料理もある。
常連の多くはおまかせだが、「コースもいいですが、自分の好きなものを頼んでください。それが焼肉の楽しみでしょ」と、樋口氏は笑う。そう、常に客本意の職人なのである。
※本記事に掲載されている価格は、原則として消費税抜きの表示であり、記事配信時点でのものです。
この記事で紹介したお店
炭火焼 ゆうじ
【レジェンド焼肉職人の肖像】の記事一覧
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