2015.09.21
仕事をきっちり施した料理ほど、その価値が高くなるのは当然のこと。それは鮨の世界において特に顕著な傾向といえよう。今年の3月にオープンした『鮨 英(はなぶさ)』は、赤坂にありながら、そんな常識を覆す知る人とぞ知る名店だ。
開きの扉を開ければ檜の清しい香りに包まれる。京壁に網代天井、柱にはこぶしや桜をあしらうなど木をふんだんに用いた店内は数寄屋風の静謐な空間だ。
店主の中島英樹氏はこの道20年の大ベテラン。文化年間から続く江戸前鮨の老舗『美家古鮨本店』でみっちりと伝統の技を習得。この3月に独立を果たした。
「生の魚を切り付けたまま握ることはまずありません。必ず酢飯と合うよう仕事をしています」
との言葉通り、ここでは、海老にしても当節流行の茹でたてを握るのではなく、軽く塩をした後、酢洗い。それも魚介の種類によって白酢や赤酢を使い分ける手間のかけようだ。
昔ながらの技術は受け継ぎつつも、青魚の酢締めは、塩と酢の締め加減は軽くするなど現代の嗜好をふまえたうえで、独自のアレンジを加えている。砂糖を加えず赤酢をブレンドし米の甘みを引き出した酢飯との相性も上々だ。
このクオリティの握りが10カンと名物の鉄火巻がついて8000円は良心的。秘密にしたい一軒だ。
今年の3月赤坂に暖簾を掲げたご主人中島英樹さん。柳橋の『美家古鮨』では名人と謳われた先々代にも師事。
それだけに江戸前の古い仕事には人一倍思い入れが強い。『美家古鮨』では和食部門での経験もあり、これから冬にかけては予約があればふぐ料理も。
※本記事に掲載されている価格は、原則として消費税抜きの表示であり、記事配信時点でのものです。
この記事で紹介したお店
江戸前鮨 英
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