ビストロの真髄を知る。ならば日本を代表する重鎮店へ

※この店舗は、現在閉店しています。

「飛騨牛の頬肉の赤ワイン煮込み」は、しっとりとした食感とコクのある味わいが身上

”一流シェフの虎の穴”的名店
『オー・シザーブル』

「私ね、もうレストランはやめたの。呼び名はなんでもいいのよ。とにかく、 “美味しいもの屋さん”ってことにしたの」。六本木『オー・シザーブル』のマダム・関根葉子さんは、カラリとそう言って笑った。

ちなみに、既にご存知、あるいはお気づきの方もいるだろうが、関根葉子さんは前のページに登場している関根進さんの奥様だ。

数々の名シェフたちが腕を磨いていった同店だが、「レストランはやめた」という言葉の意味とは一体?

「気まぐれメニュー」コースより、「オードブル盛り合わせ」。温製のソテーと冷製の酒粕漬けテリーヌ、歴史ある2種のフォアグラ料理のほか、日替わりの2品が載る。この日はマダイの燻製とエスカルゴ。4種類の味を少しずつ味わえて満足度の高いプレートだ

「2011年の震災以降、それまで以上に、お客様にここで安らいで元気になってもらうことが私にできること、という思いが強くなって。もっと普段使いの場にもしてもらいたいから、思い切って手頃なコースを定番化したんです。もちろん、アラカルトもOKよ」

いわばフレンチレストランのビストロ化が図られたわけである。とはいえ上質な素材をきちんとした料理に、というポリシーは曲げず、イメージを変えていきたい、というマダム。グルマン諸氏、『オー・シザーブル』、今が食べ時!

コースには日替わりのスープも。この日は旬のカボチャのほくほくとした甘みの生きたポタージュスープが

コースのデザートはワゴンから「お好きなものをどうぞ」。人気が高いのは、マダムが手にしている、ショコラとフランボワーズを巻き込んだ、その名も「六本木ロール」と、洋なしとフランボワーズ、軽い食感のクリームを挟んだ「大人のショートケーキ」だそう

店内にはいつも美しい花が。卓上にも欠かさない

六本木の裏通りにある一軒家レストラン。店内も、昔から変わらず瀟洒な雰囲気をたたえている。銀座『マノアール・ダスティン』五十嵐安雄シェフ、広尾『アラジン』川崎誠也シェフ、牛込神楽坂『ル・マンジュ・トゥー』谷 昇シェフも、かつてこの店で腕を磨いた

※本記事に掲載されている価格は、原則として消費税抜きの表示であり、記事配信時点でのものです。

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