六本木の魅惑の新店『ル スプートニク』が通たちに絶賛される理由

curated by
鮓谷 裕美子

2015年も残り3ヵ月。グルメ業界をざわつかせる、話題の新店がオープン!東京カレンダー編集部員がその実力を早速レポート!

真っ赤なバラはビーツ。花びらの下にはフォアグラが! 勝負デートのサプライズにもってこい

卓上に出されたのは、まるで絵画のような一輪のバラ。驚いていると店のスタッフが、これはビーツで作った花で下にはフォアグラのテリーヌがあることを説明する。

店にメニューはなく、コースの前の皿はベーシックなフレンチだったのでなおさらのサプライズだ。提供するのは、7月20日にオープンした六本木のフレンチ『ル スプートニク』。5年連続ミシュラン一つ星もとっている『ル・ジュー・ドゥ・ラシェット』でシェフを務めていた髙橋雄二郎氏が独立して作った新店である。

「これまで自分が学んだことをフル活用してメニューを構成しています。リピーターの方も多いので、毎回何か新鮮なことがあるようこんなひと品も入れこんでいますね。ただ、一番大事なのはもちろん食べて美味しいことです」と話す髙橋氏。その言葉どおり、見た目は突飛なようで、口に含むとその味わいは意外やクラシック。

基礎のしっかりしたシェフによるフォアグラのテリーヌと野菜そのものの味がするチップスのコンビには、ほっとする心地すらする。“王道なくして応用は作れない”とシェフが言うのと同じに、若僧よりはアラフォーのある程度食べてきたオジサマなんかが女性に贈るのに似合う一品かもしれない。

瞬間燻製された小鴨は、造形もサプライズ感たっぷり

そもそもフランスで修業した髙橋氏、刻々と多様化していくフランス料理の現場を目の当たりにし、「このままではいけない」と強く危機感を持ったそう。初期における日本のフランス料理は、フランスのフランス料理を覚えて帰って日本で作る。それがフランス料理の紹介であった。

しかし“攻めるフランス料理”に触れた髙橋氏は、技術と知識をベースにし、そのうえで手に入れた自由闊達さでスタイルを築きあげつつある。

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