編集・鮓谷の東京“コスパ”カレンダー Vol.18

赤坂であの女子アナも通う、コスパ抜群の和食屋に入店したら昇天した

curated by
鮓谷 裕美子

とある一日。

原稿を印刷所に送らなければいけない入稿日というのに、取材が終わっていないという日。昨日も編集部に泊まり込んだのに、ネバーエンディングな一日。もう楚の歌を歌ってしまいそうな、四面楚歌の夜。

顎が外れるくらいアクビをしまくりながら、スッピンのボロ雑巾というほうほうの体で出会ってしまったのが、こちらのお店『SAKURA SAKURA』。

裏通りに佇む、まさに隠れ家。赤坂に住んでいる人も、こんなところにお店があったとはとは知らなかったというほど、正真正銘の隠れ家。

お店の前に、プリフィクスコース6,500円とアラカルト600円台のメニューがあり、店の面構えにしては優しい価格設定に、意を決して入店します。

というかもう一歩も歩けなかったので、ローソンでもいいから入りたかったのです。

アポなしでしたが、快く迎え入れてくださります。

とそこに、わたしも大大大大好きで、大人気の女性アナウンサーが、女ふたりでしっぽりと、カウンターで飲んでいらっしゃるではありませんか。

女ふたりでしっぽりカウンターって、数え役満レベルの神々しさと清々しさがありますよね、はい。

カヴァで喉を潤しながら、アラカルトでちょこちょこつまんで、さっさと編集部に戻ろうと思っていました。

が、プリフィクスコースのなかからあれとこれを抜いて(例えば揚物と飯物を抜いて)などのワガママオーダーも出来ると聞けば、好きな物だけ食べるコースを構築したいとかねてから熱望していたわたしは、俄然張り切ります。

アラカルトの「オニオンスライス」も食べたいし、「糸瓜の前菜」も、もちろんお刺身はちょっとずつ、種類を多く、タコの吸盤はたくさん食べたい。サラダは「鰹節をかけた色々野菜サラダ」、「鴨のサラダ」も気になるから、これはツレに頼んでもらってあとでこっそり頂こう、と。というふうにですね、コースだからといって一緒に来た人と足並みを揃えなくてもいいんです! 素敵!

だって聞いてくださいよ、ツレはランチを食べる時間がなかったというし、わたしは東京カレンダー次号(9月18日売り☆宣伝)の“銀座コスパランチ特集”で、『銀座あさみ』の鯛茶漬け、『牛庵』のサービスステーキ、『ジャッジョーロ銀座』の15種のハーブサラダ、『グラマシーテーブル』のトリュフオムライスを取材させて頂いた帰りなのです(そのままかえって仕事しなさいよアンタ)。しかも食取材は残してはいけないという不文律が御座いまして、完食してきているワケです(それでディナーも楽しもうとする食い意地がヤバい)。

とそこへ、このお鍋。「お通しで〜す」。

すると、出汁の香りがふわふわ辺りを包み込みます。そのなかには金時草などの葉野菜とスライス切り餅。クッと出汁を啜ると、これは!

ここ最近で頂いた出汁の中で、いちばん好きなタイプの出汁!

スペインの泡酒カヴァと、この出汁の同衾に、楚の歌を歌うスッピン☆ボロ雑巾(すごい字ヅラだな……)が徐々に回復していきます。

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