あのホテルを訪れたらこれだけは必食せよ!な看板メニュー9選

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シャリアピンステーキ

帝国ホテル 東京『ラ ブラスリー』
シャリアピンステーキ

飯田橋

~料理長のチャレンジが生んだ、後世に引き継がれるホテルの顔~

シャリアピンステーキが、『帝国ホテル』に滞在していたオペラ歌手、フョードル・イワノビッチ・シャリアピンのために生み出されたものとはよく知られた話。

1936年に来日した際、シャリアピンは歯痛に悩まされていたがどうしてもステーキが食べたかった。そのリクエストに、当時『ニューグリル』の料理長だった筒井福夫が機転を効かせてすぐさま対応。

玉ねぎにつけることで柔らかくなり、少し甘い香りも漂せるシャリアピンステーキは、ブルゴーニュのピノノワールと相性がいい

筒井はすき焼きをヒントに、肉を柔らかくするため、みじん切りの玉ねぎにステーキを漬け込んでから焼いた。とっさの判断で生まれたこのレシピだが、その後、ホテルの看板メニューとなり、さらには全国に波及する料理となった。

材料は玉ねぎ、牛肉、バターに塩こしょう。そう聞くと家庭でも作れそうに思えるけれど、決してホテルと同じ味にはならない。まず肉は、ホテルの肉の仕入れを担当する肉のスペシャリスト“ブッチャー”が、このステーキに最適なランプ肉を選定、熟成させている。

そして玉ねぎの炒め方は、甘過ぎても辛さが残ってもいけない絶妙なサジ加減が求められる。それは歴代の先輩から教わることで、経験を重ねることでしか感覚を掴むことはできない。

これは、食のプロフェッショナルの力が集結した、ホテルならではのひと皿なのだ。

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